オリバー! (ミュージカル) オリバー! (ミュージカル)の概要

オリバー! (ミュージカル)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/15 07:57 UTC 版)

オリバー!
作曲 ライオネル・バート英語版
作詞 ライオネル・バート
脚本 ライオネル・バート
原作 チャールズ・ディケンズの小説『オリバー・ツイスト
上演
受賞 トニー賞最優秀オリジナル楽曲賞(1963年)
ウェブサイト http://oliverthemusical.com
テンプレートを表示

プレミア上演は1960年にウィンブルドン劇場英語版で幕を開け、ウェストエンドで記録破りのロングランを打ち、プロデューサーのデイビッド・メリック英語版が1963年にニューヨークで初演を組み、ブロードウェイで好評を得る。ロンドンの再演は1977年–1980年、1994年–1998年、2008年–2011年と厚みを増し、引越し公演でイギリス国内各地をめぐった(2011年–2013年)。キャロル・リード監督による1968年の映画『オリバー!』は大きな成功に恵まれ、アカデミー賞作品賞を授かる。

イギリスの学校演劇では数千回、数万回も演じられ、最もよく上演されるミュージカル演目のひとつである[1]。1963年にライオネル・バートにトニー賞オリジナル作曲賞英語版が贈られ、多くの曲が世間に親しまれてきた[2]。またミュージカル作品でイギリスの 記念切手に採用された8作のひとつであり、2011年2月に発行された[3]

概要

1960年6月30日にウェストエンドのニュー劇場(現:ノエル・カワード劇場英語版)で初演以来、2618回を数えるロングラン公演となった(2013年時点[4])。

1963年1月6日にブロードウェイで公演がスタート[4]、同年のトニー賞に於いて最優秀オリジナル楽曲賞を始め3部門を受賞した[5]

1968年映画化された。

日本公演

劇団四季

劇団四季1980年浅利慶太演出、梶賀千鶴子訳詞により日生劇場において日本初演を行なっている。

劇団四季公演の主な配役[6]
オリバー・ツイスト 広瀬正勝
フェイギン 松宮五郎
ドジャー 飯野おさみ
ビル・サイクス 川原洋一郎
ナンシー 木村不時子
ベット 山下智美
バンブル氏 井関一・青山明
コーネイ夫人 西島美子
ブラウンロウ氏 松本幸生
サワベリー氏・グリムウィッグ先生 青山明・坂下廣記
サワベリー夫人 飯田美玲
シャーロット 和田晴恵
ノア・クレイボール・チャーリー 野垣真実生
ベットウィン夫人 神野京子

東宝

1990年には東宝芸能制作、JR東日本協賛により帝国劇場で、ジェフ・フェリス演出、ノブコ・アルベリー翻訳、佐藤勉・宮崎紀夫製作、英国大使館後援による公演が行われた。

東宝主催公演の主な配役[7]
オリバー 黒田勇樹
フェイギン 津嘉山正種
ドジャー 土部歩(現:はにべあゆみ
ナンシー 前田美波里
サワベリー 三上直也
サワベリー夫人 荒井洸子
コーニイ夫人 森公美子
ハンブル氏 友竹正則
ビル・サイクス 安岡力也
ベトウィン夫人 高林由紀子
グリムウィッグ先生 渡辺晃三
盲人 木島新一
老婆サリィ 山田三恵
崎田美也
ブラウンロウ氏 滝田裕介

JOY Kids' Theater

教育プログラムとしてミュージカルを扱う団体のJOY Kids' Theaterにより、2012年3月に座・高円寺、2013年2月に渋谷区文化総合センター大和田伝承ホールにて上演[8][9][10]。出演者は、こどもたちが主体。

翻訳・演出は谷賢一、歌唱指導は港幸樹が担当した。

ホリプロ

2021年10月から、ホリプロ主催による日本版公演を実施。上演劇場は、東急シアターオーブ(〈プレビュー公演 9月30日 - 10月6日〉10月7日 - 11月7日)、梅田芸術劇場メインホール(12月4日 - 14日)。

ホリプロによる公演の主な配役[11]
フェイギン 市村正親武田真治(Wキャスト)
ナンシー 濱田めぐみソニン(Wキャスト)
ビル・サイクス spi/原慎一郎(Wキャスト)
オリバー・ツイスト エバンズ隼仁/越永健太郎/小林佑玖/高畑遼大(クワトロキャスト)
アートフル・ドジャー 大矢 臣/川口 調/酒井禅功/本田伊織(クワトロキャスト)
ミスター・バンブル コング桑田/小浦一優(芋洗坂係長)(Wキャスト)
ミセス・コー二― 浦嶋りんこ/鈴木ほのか(Wキャスト)
ミスター・サワベリー/ミスター・グリムウィグ 鈴木壮麻/KENTARO(Wキャスト)
ミセス・サワベリー/ミセス・ベドウィン 北村岳子/伊東えり(Wキャスト)
ミスター・ブランロウ 小野寺昭目黒祐樹(Wキャスト)
ベット 植村理乃
ノア・クレイポール 斎藤准一郎
シャーロット 北川理恵
サリー婆さん 河合篤子
ローズセラー 青山郁代
ミルクメイド 元榮菜摘
ストロベリーセラー 飯田恵理香
ナイフグラインダ― 森山大輔
チャーリー・ベイツ 中村海琉/日暮誠志朗
ディッパー 河井慈杏/福田学人
ハンドウォーカー 山口俊乃介/山下光琉
スネイク 市村優汰/河内奏人
キング 入内島悠平/花井 凛
キャプテン 佐野航太郎/髙橋唯人 
スティッチム 杉本大樹/瀧澤拓未 
スパイダー 高田夏都/田中琉己
キッパー 田中誠人/平澤朔太朗
ニッパー 髙橋維束

映画化

1968年の映画化にあたって、脚本家ヴァーノン・ハリス(英語)、監督にキャロル・リードを迎えて制作する。フェイギン役は舞台からロン・ムーディーを起用し、ジャック・ワイルド、シャニ・ウォリス(英語)オリヴァー・リードマーク・レスターHarry SecombeLeonard Rossiterを配した。1968年の劇場版映画アカデミー賞作品賞を含む6部門で賞を受け、ムーディー、ワイルドに各賞ノミネートをもたらした。アメリカのテレビ放映は1975年、ABCテレビが手がけた。ケーブルテレビでは1982年(アメリカ国内)以来、しばしば放送している。

この映画作品のリメイクは2013年3月1日付で発表され、当初計画では2016年上映の予定であった。ミュージカルの映画化を手掛けたキャメロン・マッキントッシュを製作に据え、出演交渉中として名前の上がった俳優は2011年-2013年のイギリスツアーでナンシーを務めた『レ・ミゼラブル』女優サマンサ・バークスに同役を、また監督はスティーブン・ダルドリーに委嘱すると発表があった[12]


  1. ^ “West End rules force 'Oliver' off school stage [ウェストエンドの規則がオリバーを学校の講堂から締め出す”] (英語). インデペンデント. https://www.independent.co.uk/news/uk/west-end-rules-force-oliver-off-school-stage-1410625.html 2019年7月29日閲覧。 
  2. ^ “Oliver!: The real story of Britain's greatest musical [オリバー! イギリス最高のミュージカルのリアルなストーリー”] (英語). インデペンデント. (2017年3月17日). https://www.independent.co.uk/arts-entertainment/theatre-dance/features/oliver-the-real-story-of-britains-greatest-musical-1232964.html 
  3. ^ “Royal Mail musicals stamps set to rock you! [ロイヤルメールの記念切手でロックユー!”] (英語). Royal Mail group. https://www.royalmailgroup.com/en/press-centre/press-releases/royal-mail/royal-mail-musicals-stamps-set-to-rock-you/ 2019年4月27日閲覧。 
  4. ^ a b Oliver! - Lionel Bart” (英語). The Guide to Musical Theatre. 2013年12月29日閲覧。
  5. ^ Search Past Tony Award Winners and Nominees” (英語). TonyAwards.com. 2013年12月29日閲覧。
  6. ^ 『オリバー!パンフレット』劇団四季、1980年。 
  7. ^ 『ミュージカルオリバー!パンフレット』東宝株式会社、1990年。 
  8. ^ こどもだけで創るブロードウェイ・ミュージカル『Oliver!』 こども出演者募集開始!”. valuepress. 2024年3月2日閲覧。
  9. ^ 13/02/08 ミュージカル「オリバー」ゲネレポ@渋谷大和田伝承ホール”. おけぴ管理人の感激観劇レポ. 2024年3月2日閲覧。
  10. ^ 団体概要”. JOY Kids' Theater. 2024年3月2日閲覧。
  11. ^ ミュージカル『オリバー!』”. 【公式】ホリプロステージ|チケット情報・販売・購入・予約. 2021年7月1日閲覧。
  12. ^ Will Les Miz Film Star Samantha Barks Make Her Broadway Debut in Oliver? | Broadway Buzz” (英語). Broadway.com (2013年3月1日). 2013年5月26日閲覧。
  13. ^ 『Oliver!』(ジョン・オウエン・エドワーズ指揮)JAYレコード
  14. ^ Max Bygraves – Obituaries [訃報:マックス・バイグレーブス]” (英語). The Stage. 2013年5月26日閲覧。


「オリバー! (ミュージカル)」の続きの解説一覧



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「オリバー! (ミュージカル)」の関連用語

オリバー! (ミュージカル)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



オリバー! (ミュージカル)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのオリバー! (ミュージカル) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS