靱性
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靱性(じんせい、英語: toughness)とは、物質の脆性破壊に対する抵抗の程度[1][2]、あるいはき裂による強度低下に対する抵抗の程度のことで[3]、端的には破壊に対する感受性や抵抗を意味する[4]。材料の粘り強さとも言い換えられる[1]。
- ^ a b c d e f 機械工学辞典 2007, p. 631.
- ^ a b 機械材料学 2014, p. 102.
- ^ a b 基礎機械材料学 2008, p. 65.
- ^ a b 材料強靭学 2000, p. 63.
- ^ コンクリート委員会・規準関連小委員会「コンクリート工学の分野における用語・用字の表し方に関する検討(報告)」(pdf)『土木学会論文集』第466巻第19号、1993年、17-19頁。
- ^ “日本材料学会 用語集 索引-し”. 日本材料学会. 2014年10月7日閲覧。
- ^ “オンライン学術用語集検索ページ”. 学術用語集. 文部科学省・国立情報学研究所. 2014年9月21日閲覧。
- ^ a b c 基礎機械材料学 2008, p. 92.
- ^ a b c 材料強靭学 2000, p. 48.
- ^ “ガラス特性の測定方法 破壊靭性”. ニューガラスフォーラム. 2014年10月11日閲覧。
- ^ “Toughness”. NDT Education Resource Center. The Collaboration for NDT Education, Iowa State University. 2014年10月7日閲覧。
- ^ 材料強靭学 2000, p. 12.
- ^ a b 材料強靭学 2000, p. 11.
- ^ a b 材料強靭学 2000, p. 5.
- ^ 機械材料学 2014, p. 245.
- ^ 機械材料学 2014, p. 247.
- ^ 材料強靭学 2000, p. 2.
靱性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/24 07:14 UTC 版)
「ダイヤモンドの物質特性」の記事における「靱性」の解説
引っ掻きに対する硬さとは異なり、ダイヤモンドの破壊靱性はあまり良くない。靱性とは落下や衝撃による破損に耐える性質である。ダイヤモンドは完全な劈開を有するため、損傷しやすい。実際ダイヤモンドを通常のハンマーで打つと、粉々に砕かれる。天然ダイヤモンドの靱性は2.0MPa・m1/2で、その他鉱物の靱性よりも大きい値であるが、多くの工業的な材料と比較すると幾分小さい。ダイヤモンドとそれ以外の鉱物にもいえることだが、鉱物の巨視的な幾何学構造が破損に対する耐性の強さを決定づけている。ダイヤモンドは劈開面を有し、それゆえに他の鉱物よりも幾つもの方向に割れやすい。 多結晶ダイヤモンドのバラスやカーボナードは例外で、単結晶ダイヤモンドよりも遥かに靱性が大きく、これらはドリルの刃などの産業的に利用されている。宝石カットされたダイヤモンドは損傷しやすく、保険会社に保険を掛けられないであろう。しかしブリリアントカットは他と異なり、宝石が損壊や粉砕の可能性を低減させるために考案されたカット技術でもある。 ダイヤモンド内には無関係な固体物質が紛れ込んでいることもある。主にカンラン石、ガーネット、ルビーなど様々な鉱物の内包物がダイヤモンドの構造的完全性を損なう。透明性を向上させるために、超音波洗浄や宝石用ブローランプに耐えられないガラスで破損部分を埋めたダイヤモンドは非常に脆い。このようなダイヤモンドを不適切に扱えば、粉砕する可能性がある。
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