懐柔区
懐柔
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/11 18:56 UTC 版)
1969年から太陽活動予報に着手した北京天文台は、1972年に太陽磁場を監視する望遠鏡の開発を開始、併せて観測拠点の選定に入った。既存の沙河、興隆に加え、北京市北部の懐柔区にある懐柔水庫(英語版)の畔が選ばれ、それぞれの地点で太陽粒状斑の撮像を行った結果、懐柔が最も鮮明という結果になり、ここに太陽物理観測所が建設されることになった。1981年に設計を終え、1982年から建設を開始、2年以上をかけて完成した施設は、安定したシーイングを得ることを狙って、ため池に突き出た小島の上に建っている。 懐柔太陽観測所の主力観測装置で、開設当初の1984年に設置されたのが、口径35 cmの太陽磁場望遠鏡である。高さ30 mに及ぶ観測塔の上に設置され、望遠鏡を保護するドームを備えている。複屈折フィルターで、波長幅1/8 Åの非常に狭帯域での観測を可能にしている。鉄原子の吸収と、水素のHβの波長を使って、太陽の光球と彩層の磁場ベクトル及び視線速度の測定を行っている。 1990年には、口径60 cmの多波長同時観測太陽望遠鏡も製作された。5つの観測機構を備え、磁場の他に速度場や強度場なども同時に測定している。
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