エルイーディー‐でんきゅう〔‐デンキウ〕【LED電球】
LED照明
(LED電球 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/11 01:34 UTC 版)
LED照明(エルイーディーしょうめい、英: LED lamp, LED light bulb)は、発光ダイオード (LED) を使用した照明器具のことである。
注釈
- ^ LED照明器具には「発光部が器具と一体化した機種」と「ランプ交換が可能な機種」とに二分されており、前者の場合・ちらついて寿命を迎えた場合は、器具ごと交換となる(蛍光灯と異なり、LED素子のみの交換は不可)。
- ^ LED素子は10-6秒程度で明滅する。
- ^ LEDの高速応答性が欠点となる例では、交通信号機に使用されるLEDの光が車載の画像記録機「ドライブレコーダー」に映らないこと等である。
- ^ 産業用では、それ以上のルーメンの製品もあるが、放熱に特別に配慮しており、高価である。
- ^ 市場に出回っている「白色LED」は、蛍光体を使ったり、2色(互いに補色)または3色(おおよそ光の三原色)の光源を組み合わせることで白色光を出している。
- ^ 複数の発光素子を使用する場合、発光色ごとに求められる電圧や電流の特性が異なり調整が個別に必要になる他、素子のボンディング位置が上下面のものと上面だけのものが混在すると取り付けに工夫が求められる。また、発光効率の面でも緑色LEDの効率が著しく低いためにすべてが青色発光のものに比べると効率で劣る。緑色LEDの発光効率は青色発光から蛍光体によって変換したほうが良いほどである。
- ^ 2009年7月16日に住友電気工業は純緑色光を出力できる半導体レーザの開発に成功したと発表した。この波長531mmで発光する素子はGaN(窒化ガリウム)結晶を使用しており、他の色の光から波長変換によって緑色を作る必要がなくなり、低消費電力、低発熱での純度の高い緑色が得られると期待される。
- ^ 発光素子単体の寿命はおおむね2万時間から6万時間程度とされている。
- ^ JISCの標準仕様書においては、LED単体の寿命を規定条件下でLEDの全光束、もしくはCIE平均化LED光度が点灯初期の値に対して70%になるまでの総点灯時間とし、同様に、LEDモジュールと電球型照明用白色LEDの寿命を規定条件下でその全光束が点灯初期の値に対して70%になるまでの総点灯時間としている(LED照明推進協議会Webより)。
- ^ 別の経済性比較では、白熱電球60Wとそれに相当する電球型LEDで比較して、寿命はLED製品で4万時間に対し白熱電球は1,000時間、総合コストではLED製品の1万円ほどに対して白熱電球では5万円強、電球型蛍光灯でも1万6000円程になるとしている。この例では1万4000時間(1日10時間の換算では4年弱)を越えると電球型LED照明の方が電球型蛍光灯よりも割安となる。
- ^ 日本市場で言えば、当初、照明器具大手の東芝ライテックがE26型の口金に対応する40W相当のレフランプ・ミゼット型ランプを2007年12月に発売し、その後、2008年8月に60W相当のものを実売価格9,000円程で発売した。電球型ランプとしては40W相当のものを2009年3月に実売価格8,000円程で発売した。シャープは2009年6月に60W相当の電球型ランプを実売想定価格4,000円程で発表したため、東芝ライテックは対抗上、60W相当品を同じ価格帯まで引き下げた。エコリカやアイリスオーヤマ、ホタルクス、パナソニック ライティングデバイスも同様の価格帯でLED電球市場に参入してきた。
- ^ 三菱化工機は2009年7月に台湾LEDTECH ELECTRONICS社やシスコ社と共同開発した直管型蛍光灯用の灯具にそのまま取り付けられる40W型のLED照明を発売した。
- ^ 三菱化学は2008年に三菱電線工業のLED事業の買収を完了し、2010年からは日欧で「Verbatim」ブランドで製品を出荷する予定。
- ^ 既設の直管型蛍光灯器具を使用するLED製品や専用のLED照明器具が無秩序に混在するようになると、LED照明の明確な規格が(韓国を除けば)存在しないこともあって、直管型LED照明用灯具に従来型蛍光灯を誤って取り付ける事態や、従来型蛍光灯より重い製品が落下した場合のような、何らかの事故が起きた時の責任はそれを取り付けた者が負わなければならない。
- ^ E26型・E17型が中心
- ^ 玄関灯など人感センサー付き調光器具には、LED電球・電球型蛍光灯いずれも(調光器具対応であっても)使用不可なので、そちらには従来型ミニクリプトン電球(口金サイズE17型、最大60Wまで)を用いる事になる(調光器具対応のLED電球・電球型蛍光灯は、スライド及びロータリーつまみで調光するアナログ式器具にのみ対応)。
- ^ グロースタータータイプの蛍光灯器具では、元のグローランプを外し、取り替える製品に付属するダミーバルブに替えるだけで良い。
- ^ ラスベガスのフリーモント・エクスペリエンスのものでは400mのアーケードの天井に1200万個以上のLEDが配された。
- ^ ナノインプリント技術による半導体素子の発光層表面の凹凸形成は、大きく2つの工程より成る。ウエハーの状態で、最初にp型GaN層表面に樹脂をスピンコートする。微細な凹凸を刻んだSi金型を樹脂に押し付けて一度に形状を転写する。次の工程では反応性イオン・エッチング処理によってP型GaN層を削り凹凸を形成する。
- ^ 赤と緑は混色すると黄色となる。
出典
- ^ Panasonic公式サイト LED電球 4.4W (電球色相当) LDA4LC 2011年発売。
- ^ a b LED照明推進協議会 『LED照明信頼性ハンドブック』 日刊工業新聞社 2008年2月25日初版1刷発行 ISBN 9784526060182
- ^ 町田勝彦シャープ会長兼CEO 『「DC」の旗の下に集結せよ 夢物語ではなくなる』 日経エレクトロニクス 2009年3月23日号
- ^ “各種照明のスペクトル比較”. 有限会社テクノ・シナジー. 2023年12月4日閲覧。
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- ^ “AMA Adopts Community Guidance to Reduce the Harmful Human and Environmental Effects of High Intensity Street Lighting”. アメリカ医師会 (2016年6月14日). 2016年8月8日閲覧。[リンク切れ]
- ^ 「LEDの街灯は健康・安全面に問題がある」と米国医師会が発表、一体どんな影響があるのか?
- ^ 中島龍興著 『照明のことがわかる本』 日本実業出版社 2007年3月1日初版発行 ISBN 9784534041968
- ^ 平成21年度国土交通省告示第242号 2010年3月29日
LED電球
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 07:52 UTC 版)
2022年5月時点で「パルックLED電球」へ移行しているのはE26口金・一般電球タイプのみで、いずれも明るさ40形相当と明るさ60形相当の2種類がある。 パルックLED電球プレミアX(電球色・温白色・昼白色・昼光色) 配光角を白熱電球に近い260度とした全配光、平均演色評価数を自然光に近いRa90を実現するとともに、白熱電球と同じくくびれを設け、断熱材施工器具に加え、密閉型器具にも使用可能な最上位グレード。また、光色もLED電球では珍しい温白色を加えた4種展開で、全ての光色・明るさで1個入りに加え、2個セットもラインナップしている。元々は「LED電球プレミアX」の愛称で発売されていたが、2021年10月のパッケージデザイン変更により「パルック」を冠した愛称へ変更された。 パルックLED電球プレミア(電球色・昼白色・昼光色) 配光角を水平方向の約180度とした広配光タイプ。従来の「LED電球プレミア」から移行。従来品のコンパクトタイプよりも長さをさらに2mm短くし、外径を従来品のベーシックタイプと同等とすることで白熱電球と同等サイズに収めた。光色は従来品のコンパクトタイプにはラインナップされていなかった昼白色が加わり、3種類となった。 パルックLED電球(電球色・昼光色) 2017年モデルの「LED電球」下方向タイプが約4年ぶりにリニューアルされ、移行。2017年モデルよりも長さが短くなったことで白熱電球と同等サイズに収め、断熱材施工器具にも対応した。E26口金のみのラインナップで、明るさ40形相当と明るさ60形相当の2種類。
※この「LED電球」の解説は、「パルック」の解説の一部です。
「LED電球」を含む「パルック」の記事については、「パルック」の概要を参照ください。
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