Columbia分類による病理分類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/12/17 08:15 UTC 版)
「FGSの病理学的分類」の記事における「Columbia分類による病理分類」の解説
現在Columbia分類によって臨床病理的特徴、治療や治療反応、予後などを基に以下の5つの亜型に組織分類されるが、病変は多様である。。 非特異型亜型 FSGS(NOS): 毛細血管の消失を伴う細胞外基質の増加を認める。糸球体係蹄の分節性虚脱に糸球体上皮細胞増多を伴わない所見も見られる。 門部周囲型亜型 perihilar variant : 糸球体の分節硬化・硝子化が腎門部に始まるもの。一次性FSGSにも認められるが、肥満関連腎症や形成不全に代表されるような糸球体内圧が増加するものに多く認められる。 細胞型亜型 cellular variant : 分節硬化糸球体に細胞増殖による毛細血管腔の閉塞を認め、泡沫細胞や核破砕の有無は問わない。 糸球体尖亜型 tip variant : 近位尿細管の始点部に病変の生ずるもので、tip lesionは上皮細胞障害や泡沫細胞の集簇に特徴づけられる。一次性FSGSの初期病変と考えられ、同部位にIgMやC3の沈着を認めることがある。 虚脱型亜型 collapsing variant : 硬化糸球体が分節状ではなく血管腔全体で虚脱・硬化に陥っているもので、高度でステロイド抵抗性のネフローゼ症候群を呈する。HIV腎症に多く認められ、進行が速く急性腎不全を来すこともある。 なお白人を中心とした臨床研究では、FSGS NOS variantの頻度が最も高く(42%)、次いでperihilar variant 26%、tip variant17%、collapsing variant 11%、cellular variant3% の順となっている。また5 年腎生存率は、NOSvariant 63%、perihilar variant 55% に対しtip variant 78% とtip variantの生存率が最も良く、治療反応性も高いことが報告されている(参考文献4) 。
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