静おばあちゃんの知恵
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 07:37 UTC 版)
「静おばあちゃんにおまかせ」の記事における「静おばあちゃんの知恵」の解説
5月6日、横浜港埠頭のコンテナターミナル近くの裏路地で弾丸によって胸から出血し、うつ伏せで絶命している神奈川県組織犯罪対策本部暴力団対策課本部長・久世達也警視が発見される。その場所は指定暴力団・宏龍会が常時麻薬取引を行う場所として知られていたため、当初は宏龍会の襲撃事件かと思われたが、体内に残存していた弾丸のライフルマークから、拳銃は警察の採用拳銃であるシグ・ザウエルP230と判明。その拳銃の持ち主であり、久世とは犬猿の仲であった同じ対策課の警部である椿山道雄が逮捕される。椿山の元部下であった警視庁捜査一課の刑事・葛城公彦は非番を利用して神奈川県警や法医学教室で聞き込みをしたり、宏龍会の渉外委員長や椿山本人にも面会して椿山の無罪を証明しようとするが、解決の糸口は見つからず、また、他の捜査畑を荒らしていると上司にも叱責されてしまう。こんな時に必要なのは新しい材料と洞察力だと考えた葛城の頭に浮かんだのは、1か月前に知り合ったばかりの女子大生・高遠寺円の顔だった。書店に円を呼び出した葛城は事件の全容を話し、現場である横浜港に円を連れていく。円は事件現場で椿山の部下である立石の話を聞き、家に帰って一部始終を祖母の静に話す。すると静は、久世警視が倒れていた時の姿勢こそがキーポイントであると推理する。 久世 達也(くぜ たつや) 神奈川県組織犯罪対策本部暴力団対策課本部長。階級は警視。38歳。元々神奈川県警は暴力団との癒着が噂されていたが、久世が課長に就任してからは暴力団事件のもみ消しや企業への天下りなどが顕著となり、地元新聞には「神奈川県警は宏龍会の下部組織」とまで揶揄されるようになった。実際、かなりあくどいことにも手を染めており、部下の女を寝取って組の幹部に献上するようなこともあった。 横浜港で死体で発見される。 椿山 道雄(つばきやま みちお) 神奈川県組織犯罪対策本部暴力団対策課主任。階級は警部。34歳。以前は警視庁に所属しており、葛城の上司だった。警視庁からの異動早々、宏龍会のナンバー4と5を賭博などで検挙し、これからは些細な別件逮捕も厭わないという態度を示す。宏龍会との繋がりがあった久世の顔を潰しただけでなく、その繋がりをも追及し始めたため、犬猿の仲となっていた。 表裏が無いともいえるが、いったんこうと信じたら上司であろうが同僚であろうが周囲の忠告には耳を貸さず、自分の思う道を突っ走る。弾丸は月平均4発消費しており、武闘派としても怖れられていた。不承不承に本音を洩らす時、鼻をふんと鳴らす癖がある。異動直前に離婚している。 久世殺害の容疑で逮捕される。 立石(たていし) 神奈川県組織犯罪対策本部暴力団対策課の刑事。課内で椿山が信頼を置いていた数少ない部下の1人。四角い顔に太い眉、三白眼である。 姫村(ひめむら) 法医学教室の教授。久世の遺体を解剖した。 小田切(おだぎり) 神奈川県警の検視官。外見は警察官ではなく医師そのもの。久世の検視を担当し、姫村の解剖にも立ち会った。 山崎 岳海(やまざき たけみ) 宏龍会渉外委員長。見た目はどこからどう見ても普通の中年サラリーマン。久世とは持ちつ持たれつで良好な関係を築いていたが、一方で人間的には信用がおけないと評価していた。
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