野干とは? わかりやすく解説

や‐かん【野干/射干】

読み方:やかん

中国伝説上のの名。キツネ似て小さく、よく木に登り夜鳴く声がオオカミに似るという。

キツネの別名。野狐(やこ)。

「この后は—となって走りうせけるぞおそろしき」〈平家・二〉

能面の一。キツネの顔を表した鬼畜面。「小鍛冶(こかじ)」「殺生石(せっしょうせき)」などの後ジテ用いる。

植物ヒオウギの別名。


野干

読み方:ヤカン(yakan)

きつねの異称


やかん 【射干・野干】


野干

読み方:やかん

  1. 〔里の小田巻評〕-といふは、尻が早いといふ事也。
  2. 売春婦、うかれ女をいふ、北海道松前方言。野干とはの別名なり。
  3. 遊女のこと。〔松前方言〕 尻が早いの意。

分類 北海道松前松前方言

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野干

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/24 02:01 UTC 版)

野干(やかん)とは漢訳仏典に登場する野獣。射干(じゃかん、しゃかん、やかん)、(がん、かん)、野犴(やかん[注 1])とも。狡猾な獣として描かれる。中国では狐に似た正体不明の獣とされるが、日本ではの異名として用いられることが多い[1]


注釈

  1. ^ 犴は野生の犬のような類の動物、キツネやジャッカルなども宛てられる。
  2. ^ 日本でも、平安時代の『本草和名』では、「豺、皮を用いる、一名を野干、和名をオオカミ」の一文が見られ、豺や狼との混同も見られる。また、江戸時代の文献にも、野干と狐は別の獣と説明するものもある。
  3. ^ 尸林は、遺体を火葬した林や遺棄した林のこと。放置された遺体や焼け残った遺体は、鳥獣の餌となった。
  4. ^ 閻魔七母天の筆頭である遮文荼(しゃもんだ)は、チャームンダーの音訳。インドでの容貌とは違い、中国や日本では猪頭を持つ姿で表される。
  5. ^ 例えば、天台宗の儀軌には、荼枳尼を途中から野干と呼び換えているものがある。

出典

  1. ^ "野干". デジタル大辞泉、世界大百科事典 第2版. コトバンクより2023年10月24日閲覧
  2. ^ a b c 笹間良彦『図説 日本未確認生物事典』柏書房、1994年、pp.114-115
  3. ^ 日野巌『動物妖怪譚』有明書房、1979年、p.287
  4. ^ 今泉定介編『故実叢書 拾芥抄』吉川弘文館、1906年、p.20
  5. ^ 笹間良彦『ダキニ信仰とその俗信』第一書房、1987年、pp.20-28


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