【軽航空機】(けいこうくうき)
気嚢と呼ばれる袋に大気よりも軽い気体を詰め込むことで浮力を得、空中に浮かび上がる形式の航空機。
推力を持たない気球と、推力を備えた飛行船とに大別される。
重航空機に比べれば原理上手軽に空中へ上がることができ、航空史初期の中心的存在であった一方、下記のような弱点も多い。
- 機体体積の大半を気嚢が占め、浮力を大きくすることが難しいことからペイロードが限られる。
- 気嚢の空気抵抗が非常に大きく、速度を向上させることが難しい。
- 気体として水素を使用した場合、引火による爆発事故の危険性がある。
- 爆発を防ぐためヘリウムを使用した場合、非常に高価となる。
- 空気を加熱して浮力を得る場合は更に浮力が小さいため、形態は小さな熱気球に限られる。
このため重航空機の発達した現在では、かえって性能あたりのコストが高くついてしまい、広告や遊覧飛行以外の用途ではほとんど見られない。
将来の展望としては成層圏プラットフォームなど定点浮遊用途での研究がされている。
なお、名前の似ている軽飛行機は重航空機に分類されるものであり、軽航空機とはまったく異なる。
軽航空機
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/08 18:38 UTC 版)
「交通に関する日本初の一覧」の記事における「軽航空機」の解説
有人気球 - 築地海軍省練兵所での飛行実験(1877年)西南戦争で軍事利用するための実験で、人を乗せて1200尺(360m)の高さまで浮上した。 国産飛行船 - 山田猪三郎が長さ30mの飛行船を建造し、野外飛行に成功(1910年)
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