あか‐がしら【赤頭】
赤頭
赤頭
赤頭
赤頭(あかあたま)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/20 03:10 UTC 版)
鳥取県西伯郡名和村に伝わる伝説に登場しており、非常に力自慢の男。その怪力は米俵(こめだわら)を12俵まとめて運ぶほどだった。 昔、赤頭が観音堂でひと休みしていたところ、4、5歳程度の男の子が現れ、観音堂の柱に五寸釘(ごすんくぎ)を素手で刺しはじめた。その力もさるものながら、今後は素手で釘を抜き取ったかと思うと、やがて釘を刺す、抜くを繰り返して遊び始めた。しかも、よく見ると素手どころか、使っているのは指1本のみだった。赤頭は「子供に負けるか」とばかりに自分も釘を刺すが、怪力自慢の彼でも、両手で釘を刺すのがやっとで、抜き去るのは到底無理だった。男の子はその情けない様子を笑いつつ、どこかへと去っていった。 赤頭の死後、村の若者たちの何人かは、彼にあやかって怪力を授かろうと彼の墓に集まるようになった。ところが夜になると、墓のもとにいる者たちの背中に大変な重みが伝わり、とても我慢ができなくなった。その様子はまるで、目に見えない重石のようなものが背中に乗せられ、何者かがそれを背中に押しつけてきたようだったという。 『名和村郷土誌』およびそこから再録をした荻原直正『因伯伝説集』(1951年 鳥取県図書館協会・発行)の「赤頭」の項目には同様に怪力を持った人物の伝説として、鳥取県高草郡にいた三田七蔵(通称は三田七)が竹やぶをかるがると根こそぎ抜いて、畑地にしたという話も併記されている。
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