自動カード機の歴史
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/27 02:58 UTC 版)
1748年、イングランドバーミンガムのルイス・ポール(英語版)が手動式カード機を発明した。短いワイヤーを植えた平面カード機を、シリンダーの周りに巻いたものだった。ダニエル・ボーン(英語版)は同じ年に似た構造の装置の特許を取って、おそらくレミンスター(英語版)で生産に使われたが、1754年に火災で焼失している。 リチャード・アークライトとサミュエル・クロンプトンは、さらに改良された装置を発明した。アークライトは1775年、水力紡績機に関する2つめの特許を出願し、その中でカード機についても説明されていたが、進歩性がないとの理由で拒絶査定されている。 1780年代以降、カード機はイングランドや中部ウェールズの水車に次々と組み込まれていった。ウェールズで最初に導入されたのは1789年、メイファド(英語版)付近にあるドラブラン (Dolobran) 村であった。これらの紡績用カード機は、とりわけウェールズのフランネル工業に多用された。 1838年、クレックヒートン(英語版)を中心とするスペンバレー(英語版)周辺には、少なくとも11のカード工場があり、1893年には世界に名だたるカード工場地帯として知られるようになった。今でもこれらクレックヒートンカード技術の伝統は、ガーネット・コントロール(Garnett Control)、ブライドン・ワイア(Bridon Wire)、コールド・ドローン・プロダクツ(Cold Drawn Products)、ECCといった会社に受け継がれている。
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