糸の太さ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/09 01:28 UTC 版)
番手 糸の太さを表す単位。恒重式番手と恒長式番手に大別される。 便宜上、糸の太さと表現されるが線密度あるいは線密度の逆数であり、同じ番手でも素材が変われば糸の直径は異なる また、複数の糸をよりあわせて1本の糸を作る場合も多く、#60/3と表記された糸は、60番手の糸を3本より合わせて作られる。 恒重式番手 単位重さあたりの長さとして計算する糸の太さ表記法 線密度の逆数であるため番手が大きいほど細くなる。英式綿番手 綿糸または綿紡績方式で製造された糸に対して使用される。単位重さ1ポンド(453.6g)あたりの長さが840ヤード(768m)のものを「一番手」といい、糸の太さが細くなると番手数が大きくなる。 共通式番手(メートル番手) 毛(ウール)糸、特に梳毛紡績方式で製造された糸に対して使用される。単位重さ1000gあたりの長さが1000mのものを「一番手」といい、糸が細くなると番手数も大きくなる。 麻番手 麻糸または麻紡績方式で製造された糸に対して使用される。単位重さ1ポンド(453.6g)あたりの長さが300ヤード(274m)のものを「一番手」といい、糸が細くなると番手数も大きくなる。 カタン番手 ミシン糸に用いる綿縫い糸(カタン糸)に使用される。原糸の英式綿番手を3倍し、撚り合わせた原糸の本数で割った値。 恒長式番手 単位長さあたりの重さとして計算する糸の太さ表記法 線密度であるため番手が大きくなると太さも大きくなる。デニール 絹糸(フィラメント糸)の太さを表す単位。フィラメント1本や繊維1本の太さを表す場合にも用いられる。単位長さ9000mあたりの糸の重さが1gのものを1デニールといい、糸の太さが増すとデニール数も増加する。 テックス(tex) 素材や紡績法によらず統一表記法として用いられている。単位長さ1000mあたりの糸の重さが1gのものを1テックスといい、糸の太さが増すとテックス数も増加する。国際単位系(SI単位)の暫定併用単位とされており、国内ではJIS規格によりJIS L 0101(テックス方式)およびJIS L 0104(テックス方式による糸の表示)として規格化されている。
※この「糸の太さ」の解説は、「糸」の解説の一部です。
「糸の太さ」を含む「糸」の記事については、「糸」の概要を参照ください。
- 糸の太さのページへのリンク