祖先をめぐる論争
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/31 18:57 UTC 版)
「エリザベス・ウォーレン」の記事における「祖先をめぐる論争」の解説
2012年4月、『ボストン・ヘラルド』紙は1986年から1995年にウォーレンがアメリカ法律学校協会(AALS)の名簿に少数民族として掲載されていたことを報じて批判キャンペーンを行なった。ハーバード・ロー・スクールは多様性の欠如に繋がるとして批判したが、ウォーレン自身記事を読むまでこのことを知らなかった。上院議員選の対立候補であった共和党スコット・ブラウンはウォーレンがネイティヴ・アメリカンの血筋であると偽装して職を得ようとしたのではないかと推測した。大学での元同僚や上司たちは、ウォーレンの雇用に血筋は考慮されなかったと語った。この記事に対し、ウォーレンは似た血筋の人々と会いやすくするためのものだったと語った。ウォーレンの兄たちは「母、祖母、親戚たちからチェロキー族やデラウェア族の血筋も引いているという話を聞いて育った」としてウォーレンを支持した。2014年のウォーレンの自伝によると、記事は事実でなく心を痛めた。ニューイングランド歴史的系図協会は、婚姻証明書にはウォーレンの曾祖母の祖母がチェロキー族であると言及されているが、それ以上具体的な証明はないとした。オクラホマ歴史協会は、異民族間の婚姻や事実に反する意図的な登録・未登録が原因となり、ネイティヴ・アメリカンの血筋であることを証明することは困難な場合があると語っている。 2017年から2018年にかけて、ドナルド・トランプ大統領は、エリザベス・ウォーレンをアメリカの先住民であるポカホンタスに喩えて取り上げたほか、2018年7月にモンタナ州で行われた集会では、「あなたが検査を受け、自分がインディアンだと判明したら、希望の慈善団体にトランプの名前で100万ドルを寄付する」と挑発した。 これに応えるように同年10月、エリザベス・ウォーレンは祖先に先住民族がいたとするDNA鑑定結果を示したが、「6-10世代前」というレベルのものであり、自ら少数民族や先住民族であると主張するにはいささか説得力にかけるものであった。なお、これを受けてトランプ大統領が寄付を行うことも無かった。 DNA検査の結果は、平均的白人が微量に持つインディアン系のDNAよりも少ない量しか、彼女は持っていなかった。彼女にはインディアンの血は流れていなかった。チェロキー族は強い不快感を示し、仲間とは認めていない。 2019年8月19日、アイオワ州で開催された先住民の集会で「先住民」を自称したことについて謝罪した。
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