烏梅製造とは? わかりやすく解説

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烏梅製造

主名称: 烏梅製造
ふりがな うばいせいぞう
認定区分 個人
種別 工芸技術
選定年月日 1995.05.31(平成7.05.31)
解除年月日
解説文: 烏梅は、染織品の伝統的な紅染に欠くことのできない媒染剤ばいせんざい】である。烏梅熱湯注いだ上澄液によって紅花色素紅色発色し、糸・生地定着する伝統的な製造工程次のとおりである。
 半夏生【はんげしよう】(七月上旬)の頃自然落下した完熟梅の実拾い集め、これを箕【み】の中で打ちながら【まき】(クヌギ材等)のみを燃焼させてできた純粋な煤【すす】を梅の実にまぶす。次に土中掘った穴の中で籾殼もみがら】を燃焼させ、その上に煤をまぶした並べた簀子【すのこ】を重ね濡らした筵【むしろ】をかけて一昼夜燻【くす】べる。こうして得た烏梅【なまうばい】を簀子のまま一週間から一〇日間天日乾燥させ、さらに筵に広げて一〇日間ほど乾燥させて、烏梅完成させる。各工程には、長年経験と勘が要求される
 烏梅は、古くから奈良県月ヶ瀬産のものがよく知られ江戸時代には京都西陣などの市場背景盛んに製造された。しかし、明治以後化学染料普及により需要激減し、その製造技術者減少して、現在では月ヶ瀬唯一人残るのみになっている
 烏梅は、無形文化財染色技法)の保存および有形文化財染織品)等の修理復元不可欠のものであり、緊急にその製造技術保存策を講ずる必要がある
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工芸技術:  漆刷毛製作  漆掻き用具製作  漆濾紙  烏梅製造  玉鋼製造  研炭製造  粗苧製造



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