水素エンジンの耐久レース投入
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 05:27 UTC 版)
「トヨタ自動車」の記事における「水素エンジンの耐久レース投入」の解説
2016年頃から開発を進めていた水素エンジンを2021年5月22日から23日にかけて富士スピードウェイの24時間耐久レースに実戦投入した。 投入車両はGRヤリスのG16E-GTS型を水素燃料仕様に改造したエンジンを搭載したカローラスポーツである。この水素を直接燃焼させ動力源とする車両での24時間耐久レース出場は世界で例を見ない初の試みであった。 この実戦投入は「水素は爆発しやすく危険」という水素に対する負のイメージを払拭することを目的の一つとしており、この挑戦は富士スピードウェイを358周、全1,634kmを完走し成功することとなった。 トヨタが水素エンジンの開発を進める理由として、社長の豊田章男は.mw-parser-output .templatequote{overflow:hidden;margin:1em 0;padding:0 40px}.mw-parser-output .templatequote .templatequotecite{line-height:1.5em;text-align:left;padding-left:1.6em;margin-top:0} 全部がEVになったら日本では100万人の雇用が失われる。一つの選択肢ではなく、今まで磨き、蓄積してきた、やり方によって未来がある。 —ANNnewsCH、トヨタ社長「雇用と技術守る」“水素”でレース挑戦 と述べた。 これは日本の高精度な鋳造技術や直噴技術など日本の国際競争力を向上させ、同時に蓄積してきた技術やその雇用を用いてカーボンニュートラルの達成を目指すことを意味している。また自動車においても構成部品の約3万点のうち実に1万点もの部品がエンジン関連の部品であるため、内燃機関の損失による雇用損失や国際競争力の低下を抑止するという意図の発言と捉えることができる。
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