機関性能
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/08/21 07:27 UTC 版)
本級においてはMAN(Maschinenfabrik Augsburg-Nürnberg AG)社製9気筒2サイクルディーゼル機関を4基組み合わせ、その出力でスクリュー軸1本を推進する。これは「ドイッチュラント級」と変わらないが、本級はそれよりも高速を出すために、ディーゼル機関を12基搭載、最大出力165,000馬力で3軸推進し、最大速力33.5ノットを発揮させようという設計を行った。 機関配置もまた一新された。推進機関を、漫然と前後に全て配置する従来の「シャルンホルスト級」や「ビスマルク級」よりも進んだ思想であるシフト配置を採用した。これは、当時の他国の条約型巡洋艦の多くに用いられた機関配置形式で、機関を複数のブロックに前後に分散配置する事で、機関区への被弾で機関の多くを一斉に失わないようにする優れた機関配置形式であった。 機関室は、1室ごとに9気筒ディーゼル機関2基を並列に配置し、減速ギアで連結した。この機関室は、船体中央部に「田」の字型に4室が配置された。片舷2室、ディーゼル機関4基で1軸を回した。ただし、中央軸の機関を配置する事がスペース的に難しかったために、中央軸の推進機関に関しては、1番主砲塔弾薬庫と主機関室の間にディーゼル機関室1室を、主機関室と2番主砲塔弾薬庫の間にディーゼル機関室1室を置くという、変則的で前後に大きく離された配置となった。
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