最終章 THE NEOPLASM(ネオプラズム)
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「少年魔法士」の記事における「最終章 THE NEOPLASM(ネオプラズム)」の解説
[15巻 - ]勇吹とカルノ、カルノと契約したナギ、彼らを監視する勇歌(ヒューバート)は、誰もいない荒野で暮らしながら、アークとの戦いに勝つため、ソロモンの72の英霊にも砕かれないような凝固なエーテルの砦を造り出す訓練をしていた。カルノはナギを囮にし悪魔の群れを呼び寄せ、集まってきた悪魔達を喰い、自らの力を増幅させ続けていた。勇吹はエーテルを分解し、意図する物に再構成させる方法を身につけ、空中から何でも造り出せるようになっていた。しかし、アークに実家を破壊され家族を失ったトラウマから、完全な砦を実現できない袋小路に陥っていた。 魔法使いたちはアークの影響で意思を失っていき、組織は崩壊していった。そんな中意思を保つアンヌは、騎士団を掌握し騎士団長を殺害、鉄の処女で人を殺してエーテルを集め、レヴィの再生をもくろみクローンを育てていた。 勇吹は昔に戻りたいと願う自分の弱さに自己嫌悪に陥るが、カルノは別に悪くない、嫌いじゃないと告げる。その言葉に勇吹は気持ちの踏ん切りをつけ、ナギの翼のエーテルで高密度のエーテルの指輪を鍛え上げる。それは人王の10個の指輪と同じもので、人王の継承が可能であると証明するものだった。同じころアンヌが作った偽物のレヴィは、本物のレヴィの契約を利用してナギの片翼から指輪を作ろうとする。アンヌの神霊眼の力は弱く、自らの体にエーテルを取り込んで、血を吐き骨を砕きながら指輪の錬成を試みた。そのおぞましい情景を見たハイマンは、絶望を覚えながらも、今度こそ逃げずにレヴィに最後まで仕えなければと思う。 勇吹とカルノは英霊の継承のため、英霊がいるという山のふもとでラフィトゥたちと待ち合わせる。しかし、いくら時間がたっても誰も来ない。閉じ込められたことに気がついた勇吹たちは、待つのをやめて山に向かう。ラフィトゥとヒューバートはアークに殺害されていた。これを皮切りに世界中の魔法使いの殺戮が始まった。ナギは、人王はいつでも好きな時に好きな者を作れるので、なにも維持する必要はない、これは黙示録という名の整理整頓だと語り、シェーラもハイマンも殺される。勇吹とカルノは英霊のもとにたどり着き、勇吹だけでなくカルノも人王候補であり、継承者が一人になるまで戦えと告げられる。アークはカルノに家族を殺し悪魔を喰わせたのは自分で、すべては自分自身を超えるためであり、それが人の生きる目的だからと告げ、謝罪する。カルノは、勇吹は人王には向いておらず、普通の世界で生きるのがいい人間だと言い、アークの分身を喰って神霊眼の力を継承して去った。一人残された勇吹は、周囲の人が全て消え、自分を導く人もいさめる人もいなくなったことに呆然とし、ナギという永遠に生きる最愛の存在を持つアークに憎しみを感じる。そして、久しぶりに祖父の元に戻り、カルノのことを話した。 カルノは作られた偽のレヴィの前に現れ、神霊眼の練習台として、レヴィを生き返らせる材料として利用しようとする。人の姿を失い、髪の毛の輪のようなものになっていたアンヌは、そんなカルノに進んで喰われ、偽レヴィは母の愛が本物のレヴィに向いており、彼のために自分をためらいなく殺そうとしていることに気がつき絶望の中で死んだ。レヴィを再生したカルノは、続いて自分が取り込んでいたユーハの魂を彼女の体に戻す。生き返ったユーハは、自分はもう自分ではないと言い、魔法の世界から手を引いた。復活した少年の体のレヴィは勇吹の家を訪れ、カルノが君の役目を肩代わりしようとしているのは、自分たちのように人を殺してほしくないからだと語る。
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