数理物理学
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数理物理学(すうりぶつりがく、英語: mathematical physics)は、数学と物理学の境界を成す科学の一分野である。数理物理学が何から構成されるかについては、いろいろな考え方がある。典型的な定義は、Journal of Mathematical Physicsで与えているように、「物理学における問題への数学の応用と、そのような応用と物理学の定式化に適した数学的手法の構築」である[1]。
- ^ Definition from the Journal of Mathematical Physics.“アーカイブされたコピー”. 2006年10月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2005年10月14日閲覧。
- ^ Thiele, Rüdiger (August 2005), “In Memoriam: Matthias Schramm, 1928–2005”, Historia Mathematica 32 (3): 271–274, doi:10.1016/j.hm.2005.05.002
- ^ Mariam Rozhanskaya and I. S. Levinova (1996), "Statics", p. 642, in (Morelon & Rashed 1996, pp. 614–642)
- 1 数理物理学とは
- 2 数理物理学の概要
- 3 脚注
- 4 外部リンク
数理物理
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1942年のポール・ディラックの論文「量子力学の物理的解釈」に負のエネルギーや負の確率の概念が登場する。 負のエネルギーや負の確率をナンセンスな概念と考えてはならない。充分に定義された数学の概念であるからだ、負の金額のように。 負の確率の概念は後に物理学や量子力学で関心をひくようになる。リチャード・ファインマンは-3個のリンゴが現実で有効な概念ではないように、負の数を計算で使う物体はない、ただし負の金額は有効だが、と議論した。さらに彼は負の確率が、1以上の確率の計算に有用かもしれないと論じた。 マーク・バーギンは異なる例を挙げている。 英語に通じるA氏がテキストTを書いていると考えてみたい。テキストT中に「texxt」や「wrod」が現れる確率はいかほどか。通常の確率論によれば0である。しかし、弘法も筆の誤り、誤植が生じることもある。だがすぐに訂正されるにちがいない。確率論を拡張して、テキストT中に「texxt」が出現する確率を-0.1とする。これは「texxt」が誤植で生じることがあるが、訂正された現在のテキストT中にはないことを意味する。" —Mark Burgin、Burgin, Mark (2010年). “Interpretations of Negative Probabilities”. arXiv:1008.1287 [physics.data-an]. それからしばらく、負の確率はいくつかの問題や矛盾を解くために提案された。2005年のG.J.セーケイによる半分枚のコインは簡単な例である。このコインは無限に多くの側面を持ち、それぞれの面に0,1,2,...と番号が振ってあり、正の偶数の出現は負の確率をとる。2枚の半コインを弾くと合計はそれぞれ確率1/2で0か1であるから、通常のコインを1枚弾いたのと同じである。 「非負定義関数の畳み込み係数」と「代数確率論」 の中でルージャとセーケイは、確率変数Xが負の確率を含む符号付確率分布または擬確率分布をもつとき、確率変数Xは X+Y=Z として2つの独立した確率変数YとZを伴うことを証明した。X=Z-Y であるから、Xは2つの確率変数ZとYの「差分」ととらえられる。YがXの測定誤差で観測値がZのとき、Xの分布のうちの負の部分は誤差Yによって隠れるのである。
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