振り逃げができる条件
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/13 00:32 UTC 版)
第3ストライクが宣告されたとき次の条件を全て満たしている場合、打者は振り逃げを試みることができる。 第3ストライクの投球を、捕手が正規に捕球しなかった。ここでいう「正規の捕球」とは、「投手のインフライト(ノーバウンド)の投球を捕手の手またはミットでしっかり受け止め、かつそれを確実につかむ こと」である。つまり、捕手が投球を確実につかめなかったときはもちろんのこと、打者の空振りの前または後に地面に触れた投球を捕手が手またはミットで確実につかんでも、正規の捕球には該当しない。 ファウルチップの場合、即ち、打者のバットをかすめて鋭く捕手のほうに飛んだ球が、最初に捕手の身体または用具に触れて、はね返ったものを地面に触れる前に捕手が確実に保持することができた場合は、「正規の捕球」に該当する。このとき、身体または用具に手またはミットを用具をかぶせるように捕球することも許される。第2ストライク後のファウルチップが正規の捕球となった場合は打者はアウトとなり、また正規の捕球とならなかった場合はファウルボール等となり第3ストライクとはならない。いずれにしてもファウルチップの場合は振り逃げができる条件には該当しない。 一塁に走者がいない。または、一塁に走者がいてもアウトカウントが二死である。この条件の理由については後に詳述。 打者が走塁を放棄していない。打者が第3ストライクが正規に捕球されていないことに気がつかず一塁に向かおうとしなかった場合、ダートサークル から出た時点で走塁放棄とみなされ、アウトが宣告される。 例外として以下の場合は、第3ストライクとともに打者はただちにアウトとなり、かつボールデッドとなる。 第3ストライクの投球が打者に触れた。空振りをした打者に投球が触れた(空振りをしなければ死球となる投球など)。 ストライクゾーンを通過、もしくは通過するであろう投球に打者が触れた。 2ストライク後のバントがファウルボールとなる(いわゆる「スリーバント失敗」)。 第3ストライクの投球が、ホームスチールを試みた走者に触れた(1と同様、打者が空振りするか、ストライクゾーンを通過したボールを見送った場合。打者のアウトにより三死とならない場合は、盗塁としてこの進塁は認められる)。なお、投手が投手板から足を外して本塁にボールを投げた場合は、投球ではなく送球の扱いとなり、ストライク・ボールの判定は行われない。よって、第3ストライクの宣告も有り得ないから、打者は振り逃げできない。また、走者に当たっても守備妨害でない限りボールデッドにはならないので、他に走者がいる場合、進塁を試みてよい。
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