戦闘の過程
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/11 11:44 UTC 版)
両軍は3つの部隊に分けられ、大兵団が猛吹雪状態の中、相手陣営のどこかが崩れるのを待ちながら4時間が過ぎた。最終的に風向きが変わって、ランカスター派の顔に雪が吹き付けるようになって、ヨーク派のフォーコンバーグ卿がイニシアティブをとった。彼は弓兵を前面に出し、ランカスター派の隊列に矢の雨(毎分約120,000本と計算する作家もいる)を降らせた。ランカスター派にとっては視界が悪い上に激しい向かい風状態であり、ランカスター派の弓矢の一斉射撃もヨーク派には届かなかった。死傷者が増したランカスター軍は、完敗を止める唯一の方法が弓の使えない距離まで敵を引き込むことであると知っていた。ランカスター派の巧妙な動きで、フォーコンバーグは彼の兵(この時点で既にかなりの矢を撃ち尽くしていた)に、接近中のランカスター派を牽制するための若干名を残して、前面の芝地落ちた矢柄をいくらかでも取り戻すことを命じた。 ランカスター派の接近戦法は、まず兵数の差からヨーク派を後ろへ押し返した。しかしウォリック伯とエドワードは、共に兵を鼓舞するために最前線で戦った。時間が経ってヨーク派は自分たちがじりじりと押されて、城の木の近くまで来ている事に気づいた。この時、200人のランカスター派の槍兵がヨーク派左翼に対する奇襲を開始した。奇襲を受けたヨーク派は何百という兵が逃げ、エドワードは戦線が瓦解するのを防ぐために、彼の予備軍全てを投入しなければならなかった。 午後になって、ノーフォーク公ジョン・モウブレーが数千の元気な兵を連れ、ヨーク派側に参陣した。ヨーク派は新たな決意で1時間ほど戦い続けた。すると全く突然にランカスター派の戦線が割れ、何千という兵が戦場から逃げ出した。
※この「戦闘の過程」の解説は、「タウトンの戦い」の解説の一部です。
「戦闘の過程」を含む「タウトンの戦い」の記事については、「タウトンの戦い」の概要を参照ください。
- 戦闘の過程のページへのリンク