帰ってきたウルトラマンと変身、怪獣ブーム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/09 10:08 UTC 版)
「ブルマァク」の記事における「帰ってきたウルトラマンと変身、怪獣ブーム」の解説
鐏らのこうした地道な販路拡大と、独自の消費者リサーチは、円谷プロやTBSへの新しい「ウルトラシリーズ」企画の依頼へと発展。鐏は、前シリーズのスポンサーだった武田薬品工業にもこのプレゼンテーションを行ったという。 1971年(昭和46年)春、鐏らの働きかけに、対する円谷プロ、TBSも『ウルトラマン』の新シリーズ企画に意欲を見せ、双方の思惑が一致する形でついに新番組『帰ってきたウルトラマン』が放送開始。円谷プロではこの『帰ってきたウルトラマン』放送開始を前に、円谷皐によって「営業部」が新設され、版権業務を直接行う体制を整えた。ブルマァクとしても、主戦商品として同番組のキャラクター人形を積極的にリリース。ソフビ人形、ブリキ人形、プラモデル、ゲーム、プラスチック玩具、ダイキャスト合金玩具等々、品目も多岐にわたり、同社最大数の商品リリースとなって、当時空前の『変身・怪獣ブーム』の火付け役を担った。 ブルマァク初期に発売されたソフビはマルサン商店時期に発売されたアイテムの金型を改修した再発売アイテムが多く含まれ、造形には独特のディフォルメが加えられていた。鐏は、「私たちの作っているのはあくまで玩具であって、怪獣ではありませんから」と述べている。しかし、後期になるほど造形は細かくなる一方、色彩は大胆に飛躍してゆき、独特の世界観を形成していった。 鐏は同社の怪獣人形の造形方針として、「形のリアルさよりも、子供たちが手に取って遊びやすいことを前提にしている」と述べている。また、「尻尾のある怪獣は材料を食う」(鐏談)との事情から、『帰ってきたウルトラマン』後半以降の第2期ウルトラシリーズの登場怪獣には尻尾が短いものが多くなった。『変身・怪獣ブーム』にまま見られる、スポンサーの意向が番組の現場に影響した一例である。 看板商品である「ウルトラ怪獣」のほかには、同じ円谷作品の『快獣ブースカ』のキャラクター商品も人気を集めた。ほかに第一次怪獣ブーム時期の作品題材から、大映の「ガメラシリーズ」、『マグマ大使』(フジテレビ、ピープロ)などのソフビ人形も大小のサイズを含め多数発売された。今ブームでは、『宇宙猿人ゴリ』や『快傑ライオン丸』、以後の作品を含め、ピー・プロ作品からもソフビ、電動トイ、プラモデル等々が、積極的にリリースされた。 同社がスポンサーを務めた『ミラーマン』では、番組の放送開始前に、円谷プロとの合同企画として「少年学習雑誌」に掲載されていた漫画版デザインのミラーマンを販売。『ジャンボーグA』でも、同様に企画段階での漫画版キャラクターだった「ジャンボーX」のソフビも販売した。東宝の『ゴジラシリーズ』などの怪獣映画キャラクターのソフビ人形も、マルサンから引き継ぎ、新商品も含んで積極的にリリースしている。 ブルマァク社のオリジナルシリーズとしては、「太陽系の惑星を代表するキャラクター」をコンセプトにした「キングビーナス」、「ジュピターキング」、「キングウラヌス」などを販売。精力的な商品開発を行なっている。
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