川越城七不思議
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/21 02:56 UTC 版)
初雁の杉 上述 霧吹きの井戸 上述 人身御供 城が築城された地は「七ッ釜」という湿地帯で太田道真、太田道灌父子は土塁が完成しない。ある夜、沼の主・龍神が道真の夢枕に現れて「明朝、一番早く汝のもとに現れた者を人身御供(人柱)として我に差し出せば、築城は成就する」と告げる。翌朝一番に現れたのは道真の娘・世禰姫(よね姫)であった。実は娘も同じ夢を見たのだった。姫は城の完成を祈り沼に身を投げて龍神に捧げ、城は完成した。 天神洗足の井水 道灌が水堀を造るため水源を探していたところ、老人が三芳野神社付近の井戸水で足を洗っていた。この老人に案内され道灌は水源を発見できた。道灌は、この老人こそ三芳野天神の化身である、と天神洗足の井水と名付け大事にした。 片葉の葦 浮島稲荷神社の一帯は湿地帯で「七ツ釜」と呼ばれていた。城が敵に攻められ夜陰に乗じて城中から姫が乳母と逃げ七ツ釜までたどり着いたが、姫が足を踏み外し七ッ釜に落ちてしまった。葦にすがって這い上がろうとしたところ葦の葉がちぎれ姫は葦の片葉を掴んだまま水底へ沈んだ。この近辺の葦は、姫の恨みによってどれも片葉である。浮島稲荷神社に碑があり、七ツ釜の面影が残っている。 遊女川(よなかわ)の小石供養 芳野村の名主に、およねという美しい娘がいた。城の小姓が城主の鷹狩のお供で村に来た折に一目惚れして、およねを嫁にした。しかし武家に嫁いだことから身分違いで姑に苛められ、川に身を投げてしまった。夫は毎日、川に行き「およねやー」と叫び続けた。川底から「はーい」とおよねの返事があるので夫も川に吸い込まれるように身を投げた。川に石を投じるとおよねの返事があるという。 城中蹄の音 城主・酒井重忠は不思議なことに毎夜、矢叫びや蹄の音に眠りが覚めてしまう。易者が言うには城内のどこかにある戦の絵が災いしている、とのこと。宝物庫を調べたところ堀川夜討の戦いを描いた一双の屏風があった。この屏風を養寿院に寄進したところ、その夜から矢叫びや蹄の音が消えた、という。
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