岐阜電灯の設立と開業とは? わかりやすく解説

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岐阜電灯の設立と開業

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/14 02:50 UTC 版)

岐阜電気」の記事における「岐阜電灯の設立と開業」の解説

1889年明治22年12月日本国内5番目、中部地方に限ると初めてとなる電気事業電灯供給事業)が愛知県名古屋市開業した事業者名は名古屋電灯という。その5年後の1894年明治27年3月岐阜県北部神岡鉱山発電設備設けられ工場照明石油ランプから電灯切り替えられた。これが岐阜県初めてとなる電灯実用化であるが、いわゆる自家発電属するものであり、供給事業とは異なる。その供給事業岐阜県最初に開業した会社が、岐阜電気前身にあたる岐阜電灯であった岐阜電灯株式会社設立手続き第一段階として、1893年明治26年8月4日発起人により会社設立発起認可願が農商務大臣あてに提出された。発起人岡本太右衛門箕浦宗吉桑原善吉矢野嘉右衛門加藤与三郎・野口代治梅田信明・永井九郎岐阜市内在住者計8名で、梅田のみ士族、その他7名は商人平民)。当時商法では農商務省から発起認可得たのち株主募集して創業総会開き続いて農商務省から今度設立免許取得最後に株式払込み済ませて設立登記完了する、という手続き定められていたが、岐阜電灯におけるこれらの手続き執行日は不明。ただし当時役員録には1894年明治27年2月28日付で設立とある。岐阜市においては広く個人資金集めて事業経営するという本格的な株式会社起業は、銀行などの金融機関除けば岐阜電灯がその第一であった設立段階における岐阜電灯資本金は45000円初代社長には発起人の中から梅田信明(元岐阜県財務課長)選ばれ岡本太右衛門6代目本家12代目太右衛門家は鋳物業を営む旧家)・矢野嘉右衛門香具商)・加藤与三郎(十六銀行取締役)と丹羽正道取締役務めた発起人以外から唯一取締役加わっている丹羽先に開業した名古屋電灯主任技師である。地元銀行である十六銀行からは、加藤のほか頭取渡辺甚吉取締役支配人箕浦宗吉らも大株主名を連ねる。その一方で地域対立反映して上加納の豪商篠田八郎市南部の有力商人岐阜電灯設立参加しなかった。 会社報告書によると、会社設立半年後の1894年7月14日までに諸工事終了15日発電所電灯施設工事落成届を県に提出し19日検査完了につき試運転開始。そして第1回株主総会開かれた7月28日に、需要家株主役人などを招待し開業式挙行した。名古屋電灯同年4月開業豊橋電灯(後の豊橋電気)に続いて中部地方3番目に開業した電気事業者となった電源火力発電所であり、市内今川町所在当初発電機出力25キロワット (kW) のエジソン直流発電機2台で、蒸気機関1台で発電機2台をまとめて駆動する形態であった蒸気機関発電機はいずれ三吉電機工場製。ボイラー三吉製または岡谷鉄工所製で計3台設置された。新聞報道によると、電灯が非常に珍しいものであったために発電所には見物人押し寄せ付近に屋台並んだという。 1894年時点での供給成績需要家数は241戸・電灯598灯であった需要の増加堅調で、翌1895年明治28年)には1000灯へ増加1903年明治36年)には2000灯を越えたこの間1901年明治34年)に発電所拡張実施し芝浦製作所製の蒸気機関1台と出力30 kW直流発電機2台を増設した。逓信省資料によると、岐阜電気譲渡直後にあたる1907年明治40年)末時点では、発電機数は5台、総出力は130 kWになっている。また経営陣にも動きがあり、梅田明に代わって最初発起者である岡本太右衛門が自ら社長となった役員録では1897年版同年初頭時点)から岡本社長梅田取締役)を務めるのが確認できる

※この「岐阜電灯の設立と開業」の解説は、「岐阜電気」の解説の一部です。
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