安龍福の虚言とは? わかりやすく解説

安龍福の虚言

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/08 13:52 UTC 版)

安龍福」の記事における「安龍福の虚言」の解説

以下は備辺司での証言不自然な点や明かな作り話幕府竹島現在の鬱陵島)への渡航禁じる旨を朝鮮使者伝えたのは1697年元禄10年粛宗23年)の正月だが、幕府竹島への渡海禁止令を出したのは1696年1月安龍福隠岐漂着したのは1696年5月鳥取藩竹島渡海禁止令が正式に伝わったのは1696年8月1日である。内藤正中は、安龍福日本人追いかけ隠岐漂着した証言したが、鳥取藩漁師たちは1696年5月にはまだ竹島渡海禁止令を知らず、彼らが5月竹島渡った可能性があると主張している。 日本人松島住んでいると言ったとある。彼は日本人追いかけて島に上陸したとしているが、松島明かに人が住め環境ではない。安龍福日本人の言う松島のことを全く知らないまま松島于山島だと思い込んでいる。 安龍福海産物豊富な鬱陵島僧侶らを連れて渡ったとし、そこで偶然出合った日本人を鬱稜島から追い払い松島渡った日本人をさらに追い払って追いかけているうち狂風遭い隠岐漂着したとしている。しかし、安龍福は「朝鬱両島監税将臣安同知騎」と書いた旗や青帖裏(官服)、水晶の緒が付いた黒い布の笠、靴などを事前に用意し役人装って当初朝鮮本土を出発した全員日本向かっている。つまり、偶然出合った日本人追いかけているうちに狂風日本漂着したではなく最初から何らかの訴願目的日本へやって来ている。2005年発見された『元禄丙子朝鮮舟着一巻覚書』には、安龍福欝陵島日本漁民遭遇したことや漂着したとの記述はなく、隠岐島での取調べ対し安龍福は「鳥取伯耆守様へお断りの義これ在り罷り越し申し候」と訴願目的であることが記されている。 松島于山島朝鮮領だとあるが、安龍福日本に来たとき于山島鬱陵島から北東50里(約20km)離れた大きな島だと言っている。しかし実際松島鬱陵島から東南東に約92kmの地点にある断崖絶壁小島であり、安龍福松島位置大きさを全く把握していない。また当時朝鮮地図にある于山島鬱陵島の北に描かれており、安龍福証言以外松島朝鮮人が来たという記録全くない安龍福は、日本将軍から鬱陵島于山島朝鮮領有書契もらっているのに、対馬藩勝手に朝鮮政府対し何度も領有権主張する使者送って来ているように言っているが、そうではない。対馬藩幕府指示従い鬱陵島領有交渉行っていた。(竹島一件1693年安龍福連行されたのをきっかけ鬱陵島領有権争い幕府朝鮮の間で発生したのであり、対馬藩朝鮮の間で発生したのではない。つまり、そのきっかけとなった漁夫安龍福)に将軍鬱陵島于山島朝鮮領有認め書契出したずがないまた、連行され異国の一漁夫一国将軍が島を手放す書契を渡すはずもない。 鬱陵島于山島朝鮮領有認め書契が仮にあったとしても、幕府逆らい将軍出した書契対馬藩奪い取り勝手な領有交渉をするはずがないその様なことをしても対馬藩が罰せられるだけである。 安龍福鳥取藩主対座して直訴したと言っているが、当時鳥取藩主参勤交代江戸滞在中である。 対馬藩主の父親がやってきて息子の死罪が免れないと言ったと言っているが、安龍福連行され時の対馬藩主はその時既に若くして他界しており、その父親参勤交代江戸滞在しており、江戸から出ることはできない安龍福2回目来日時朝鮮の役人に扮装しているが、鳥取藩では日本語話していない。鳥取藩朝鮮人達と話が通じないため、江戸幕府対馬藩より通訳派遣している。しかし、その通訳到着するまでに、幕府からの指示全員乗ってきた船で退去させられているため、鳥取藩交渉したとする内容全て作り話であることがわかる。

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