失踪、その後とは? わかりやすく解説

失踪、その後

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 04:12 UTC 版)

ラウル・ワレンバーグ」の記事における「失踪、その後」の解説

1945年1月ナチス追い払ってソ連軍ブダペストへやってきた。1月17日、ついに肩の荷がおりたと感じたワレンバーグは、今後ユダヤ人保護あり方についてソ連軍指導部会見すべく司令部向かった。ワレンバーグの仲間たち止めたが、彼は笑顔出て行った。これがワレンバーグの最後の姿となったそのまま、ワレンバーグは消息を絶った実際にヴィクトル・アバクーモフ配下ソ連秘密警察により「アメリカスパイ容疑逮捕され強制収容所送られた説がある。これに関しては、アメリカOSS内部でワレンバーグをさして、「最高のスパイマスターになれる人物」と誤解を招くような評価なされていたことも一因思われる。ワレンバーグに救われユダヤ人たちを中心に国際ワレンバーグ協会」が設置され捜索続けられたが、現在に至るまで発見されていない1957年当時ソ連外務次官グロムイコは、ワレンバーグがソ連国家保安委員会刑務所心筋梗塞のため死亡したと、スウェーデン大使に公式に通知したが、この際いかなる証拠示されなかった。 1979年にはイスラエルでワレンバーグの顕彰碑つくられ1986年イスラエル初めての名誉国民選ばれた。アメリカ合衆国でも1981年にワレンバーグに名誉市民与えられた。これはそれまでウィンストン・チャーチルにしか与えられていなかったものである。現在ではブダペストにも記念碑たてられている。1996年にはイスラエル政府ユダヤ人救済功績たたえてワレンバーグにヤド・ヴァシェム賞を贈り、「諸国民の中の正義の人」とした。 1986年始まったゴルバチョフ政権グラスノスチによって多く機密資料解禁され、その中にワレンバーグが1947年7月収容所病死したとする資料発見された。1989年ソ連政府は、ワレンバーグの遺族モスクワ招待し彼の遺品遺族返還した1991年ソ連スウェーデン共同調査委員会設置され1993年にはワレンバーグの逮捕及びモスクワへ移送に関するソ連国防人民委員ニコライ・ブルガーニンの第2ウクライナ戦線司令官ロディオン・マリノフスキー宛の命令が、スウェーデン新聞紙上に掲載された。2000年12月ロシア検察総庁はワレンバーグの名誉回復手続着手し2001年1月、名誉回復文書スウェーデン大使ハンガリー大使手渡された。 ワレンバーグの消息について1947年以降の目撃情報伝えられているため、調査続けられている。2010年4月1日、ロシア・セキリュティー・サービスの資料室から、ワレンバーグが死亡したソ連当局発表した6日後に行われた囚人第7番」と呼ばれる男の尋問録が見つかり、この人物がワレンバーグと同一人物である可能性が高いとされ今後調査待たれる。 ワレンバーグの遺族代理人スウェーデン政府に対して死亡証明書発行要望していた。2016年10月31日スウェーデン政府はワレンバーグの死亡正式に認定し、公式の死亡年月日1952年7月31日とした。 ワレンバーグの功績世界中で評価され世界各国学校名使用されている。また1981年にはアメリカにてラウル・ウォーレンバーグ委員会設立されミシガン大学では人権人道表彰するワレンバーグ勲章(Wallenberg Medal)を1990年から贈っている。ブダペストゲットー地区であったドハーニ街シナゴーグにはラウル・ワレンバーグ ホロコースト記念公園がある。

※この「失踪、その後」の解説は、「ラウル・ワレンバーグ」の解説の一部です。
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