古典的扱い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/27 03:20 UTC 版)
以下に大型の胞子嚢だけをつける、あるいはケカビ科に含まれたことのあるケカビ目の菌類を上げ、大まかにその扱いを説明する。 ケカビ(Mucor)は当然ながらケカビ科である。 シャジクケカビ Actinomucor・カラクサケカビ(Circinella)・Parasitella(パラシテラ)・ツガイケカビ Zygorphynchus:いずれも大型で球形の胞子嚢だけをつける。ほぼかならずケカビ科に含められた。 Dicranophora・タケハリカビ Spinellus・フタマタケカビ Syzygites・スポロディニエラ(Sporodiniella):菌や昆虫の寄生菌からなる。Dicranophoraceaeとした例がある。 クモノスカビ(Rhyzopus)・ユミケカビ(Absidia)・Apophisomyces・Chlamidoabsidia・ゴングロネラ Gongronella・ハルテロミケス Harteromyces・Rhizopodopsis・Thermomucor:胞子嚢にアポフィシスがある。ユミケカビ科(Absidiaceae)とすることがある。 サクセネア(Saksenea)・Echinosporangium:いずれも独特の細長い形の胞子嚢を作る。前者は独立のサクセネア科とすることもある。後者は前者と同じ科に含める扱いもあったが、クサレケカビ科に含ませることが多くなっている。 バクセラ(Backusella):ケカビそっくりだが小胞子嚢もつける。エダケカビ科(Thamnidiaceae)とすることが多い。 ヒゲカビ(Phycomyces):大型の胞子嚢のみ、接合胞子嚢が菌糸の突起で覆われる。ヒゲカビ科(Phycomycetaceae)を立てることが多い。 ジルベルテラ(Gilbertella):胞子に毛状突起がある。ケカビ科かコウガイケカビ科とされてきたが、独立の科(Gilbertellaceae)とする扱いもあり、現在ではコウガイケカビ科に所属させる。 ミズタマカビ(Pirobolus)・Piraila・Utharomyces:胞子嚢が丸ごと外れる構造を持つ。ミズタマカビ科(Problaceae)とするのが普通だったが、現在ではPiraila(ピライラ)だけをケカビ科にすることが示されている Aquamortierella:唯一の水中性っぽいケカビ目的カビ。当初はケカビ科とされたが、クサレケカビ科に含めることが多くなっている。 クサレケカビ(Mortierella)類:胞子嚢に柱軸がない。独立科、あるいは近年では目を分ける。ただし当初これに含まれた一群、Micromucorはケカビ科に含めた例がある。現在ではこれをウンベロプシス(Umberopsis)として独立科に扱うことが多い。 Dictionary of Fungiでは上の4までをケカビ科としているようである。
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