反すう
牛には、なんとおなかの中に、第一胃から第四胃まで4つも胃があります。いちばん大きな一番目の胃は、約200リットル、1リットルパックの牛乳200本分もの容量があります。驚くことにその広さも、大人の男の人が2人も入れるほど。重さも約60kg。とにかく大きな胃なのです。 食べ物は、まず第一胃に送り込まれ、そこに住む微生物が消化しやすくして第二胃に送り、もう一度口に戻して奥歯ですりつぶしてから、また、第一胃、第二胃そして口に戻すことを繰り返して、第三胃を経由して第四胃に送られます。草であれば、1日に60kgもの量を食べるのですから、口も胃も忙しく働くわけです。 1日の反すうの時間は、6〜10時間、1分間に40〜60回咀嚼(そしゃく)します。だから、牛はいつでも口をモゴモゴと動かしているような印象があるのです。咀嚼をしている間に、だ液が分泌されますが、この量も1日に90〜180リットル。このだ液が、餌を湿らせて呑みやすくしたり、胃の中で微生物の働きを活発にして、消化を助ける働きをしています。こうして吸収された栄養は、血液に流れ込み、これがオッパイに送られてミルクの原料になるのです。 |
<ミルククラブ情報誌'99 SPRING vol.31より> |
反芻
(反すう から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/05/11 18:27 UTC 版)
反芻(はんすう、rumination)は、偶蹄目の草食動物の多くが行う食物の摂取方法。
出典
- ^ Matsuda I, Murai T, Clauss M, Yamada T, Tuuga A, Bernard H, Higashi S.Regurgitation and remastication in the foregut-fermenting proboscis monkey(Nasalis larvatus). Biol Lett. 2011 Mar 30. 外部リンクも参照のこと
- ^ 西川大志, 松永美希, 古谷嘉一郎、「【原著論】反すうが自動思考と抑うつに与える影響」 『心理学研究』2013年 84巻 5号 p.451-457, doi:10.4992/jjpsy.84.451。
注釈
- ^ ラクダ類より、反芻をしないイノシシ類やカバ・クジラ類の方が反芻類により近い関係にある。
- ^ 従来、偶蹄類中でも反芻亜目とラクダ亜目はどちらも反芻をすることから特に近縁と考えられていた。
- ^ この過程はシロアリが木を消化するのと同じである。
- ^ シロアリの多くの種では体外共生菌を通して利用される。
- ^ 反芻動物はそれらを吸収し、好気呼吸の基質とすると共に脂肪などの再合成を行う。
- ^ 哺乳類が消化吸収できる成分は反芻胃で共生微生物が事実上すべて利用してしまっている。
- ^ あくまで宗教上の定義であって、実際のウサギやイワダヌキは食べた物を胃から口へ戻す能力を持たない。
- ^ 反芻(反すう)思考、ぐるぐる思考とも呼ばれている。
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