処方された胃薬に混入していた薬物によるドーピング違反
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 02:25 UTC 版)
「ドーピング」の記事における「処方された胃薬に混入していた薬物によるドーピング違反」の解説
2018年6月16日に開催された、レスリング全日本選抜選手権(東京駒沢体育館)で、男子グレコローマン77kg級準優勝の阪部創(自衛隊体育学校)から、競技会検査において実施されたドーピング検査で禁止物質(S5.利尿薬および隠ぺい薬)であるアセタゾラミドが検出された。その後B検体からも検出されたため、同大会を含めた暫定的資格停止期間の開始日である8月16日までに獲得したすべての個人成績が失効し、メダル・得点・褒章が剥奪された。 競技者が検査機関に持ち込んだ当該医薬品からアセタゾラミドが検出されたことから、競技者に過誤も過失もないことが認められ、暫定的資格停止は2019年2月22日に取り消され、資格停止は課されないこととなった。競技者は2019年6月の全日本選抜選手権で復帰戦に臨んだが、初戦で敗れた。 同年3月4日、沢井製薬は、胃炎・胃潰瘍治療剤「エカベトNa顆粒66.7%『サワイ』」にアセタゾラミドが混入した疑いがあるとして、自主回収すると発表した。同年4月22日、沢井製薬、原薬を販売した陽進堂が連名で提出した報告書をJADAが公開した。陽進堂の業務提携先で原薬製造元であるインドのNAKODA社の製造ラインで、生産設備を共有しているエカベトナトリウムにアセタゾラミドが残留し、最終製品までキャリーオーバーしたことが原因との調査結果を発表した。
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