ヴェロッキオの工房時代、1466年 - 1476年
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「レオナルド・ダ・ヴィンチ」の記事における「ヴェロッキオの工房時代、1466年 - 1476年」の解説
1466年に、14歳だったレオナルドはフィレンツェで最も優れた工房の一つを主宰していた芸術家ヴェロッキオに弟子入りした。ヴェロッキオの弟子、あるいは協業関係にあった有名な芸術家として、ドメニコ・ギルランダイオ、ペルジーノ、ボッティチェッリ、ロレンツォ・ディ・クレディらがいる。レオナルドはこの工房で、理論面、技術面ともに目覚しい才能を見せた。レオナルドの才能は、ドローイング、絵画、彫刻といった芸術分野だけでなく、設計分野、化学、冶金学、金属加工、石膏鋳型鋳造、皮細工、機械工学、木工など様々な分野に及んでいた。 ヴェロッキオの工房で製作される絵画のほとんどは、弟子や工房の雇われ画家による作品だった。ヴァザーリはその著書で『キリストの洗礼』はヴェロッキオとレオナルドの合作で、レオナルドが受け持った箇所は、キリストのローブを捧げ持つ幼い天使であるとしている。そして、弟子レオナルドの技量があまりに優れていたために、師ヴェロッキオは二度と絵画を描くことはなかったと記されている。『キリストの洗礼』はテンペラで描かれた絵画の上から、当時の新技法だった油彩で加筆された作品であり、近代の分析によると、風景、岩、キリストの大部分などもレオナルドの手によるものだと言われている。また、レオナルドはヴェロッキオの美術作品2点のモデルになったとも言われている。それらの作品はフィレンツェのバルジェロ美術館が所蔵するブロンズ彫刻『ダビデ像』と、ロンドンのナショナル・ギャラリーが所蔵する『トビアスと天使』に描かれている大天使ラファエルである。 レオナルドは20歳になる1472年までに、聖ルカ組合からマスター(親方)の資格を得ている。レオナルドが所属していた聖ルカ組合は、芸術だけでなく医学も対象としたギルドだった。その後、おそらく父親セル・ピエロがレオナルドに工房を与えてヴェロッキオから独立させ、レオナルドはヴェロッキオとの協業関係を継続していった。制作日付が知られているレオナルドの最初期の作品は、1473年8月5日に、ペンとインクでアルノ渓谷を描いたドローイングである。
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