ラック式鉄道
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/10 01:43 UTC 版)
ラック式鉄道(ラックしきてつどう、Rack Railway)(歯軌条鉄道)とは、2本のレールの中央に歯型のレール(歯軌条、ラックレール)を敷設し、車両の床下に設置された歯車(ピニオン)とかみ合わせることで急勾配を登り下りするための推進力と制動力の補助とする鉄道のことである。この突出したピニオンとレールの干渉を防ぐため、特殊な分岐器が必要とされる場合もある。
- ^ 出典では「重量の組み合わせ」という欄で機関車と列車の重量として書かれてあるが、列車の重量WがすべてWDのn倍表記・機関車が全軸駆動前提なのと、電車列車などにも当てはめれるように「列車全体の重量/動輪上重量」表記に変更。
- ^ 正式な鉄道以外では他の形式も存在しており、足尾銅山観光のトロッコ列車や、能勢電鉄が運行する観光鉄道シグナス森林鉄道でリッゲンバッハ式を使用している。
- ^ 原文では「最急勾配」
- ^ 原文は「ワシントン山鉄道」
- ^ 原文ママ
- ^ 原文ママ。なお、この鉄道は標準軌で「ハルツ狭軌鉄道」とは別の物。
- ^ 原文は「ロッハー式」
- ^ 原文は「ピラトス鉄道」
- ^ 24時間体制で運行されており、年間の貨物輸送量は1.000万 tに達する。
- ^ 対策方法はラックレールを梯子状にして左右に外れないようにしたり(マーシュとリッゲンバッハ)、複数列用意してどれかとかみ合うようにする(アプト)など。
- ^ 『国鉄アプト式電気機関車(上)』小林正義、ネコ・パブリッシング、2011年、ISBN 978-4-7770-5317-9、P.4表1.1「粘着式鉄道における登坂限界勾配の推定」より一部改変。
- ^ 『国鉄アプト式電気機関車(上)』小林正義、ネコ・パブリッシング、2011年、ISBN 978-4-7770-5317-9、P.4-5。
- ^ 萩原政男 『学研の図鑑 機関車・電車』 株式会社学習研究社、(改訂版)1977、P178「鉄道発達史年表」。
- ^ 『新版 鉄道用語辞典』久保田博、グランプリ出版、2003年新版、ISBN 4-87687-247-3、P.7-8「アプト式鉄道」。
- ^ 『国鉄アプト式電気機関車(上)』小林正義、ネコ・パブリッシング、2011年、ISBN 978-4-7770-5317-9、P.5表1.2「歯軌条式鉄道の主要諸方式と実用化の足取り」。
- ^ a b Walter, Hefti 『Zahnradbahnen der Welt』(ドイツ語)、Birkhauser Verlag、1971年、ISBN 3-7643-0550-9、P.249-259。
- ^ a b c 『世界で一番美しい山岳鉄道』、エクスナレッジ、2015年、ISBN 978-4767820453、P.45。
- ^ 齋藤晃『狭軌の王者』イカロス出版、2018年。ISBN 978-4-8022-0607-5、42。
- 1 ラック式鉄道とは
- 2 ラック式鉄道の概要
- 3 ラック式鉄道の一覧
- 4 関連項目
ラック式鉄道
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トンネルの連続による煤煙の問題から、乗務員の中には吐血や窒息する者も現れ、1911年に横川駅付近に火力発電所が設けられて1912年には日本で最初の幹線電化が行われた。 電化により碓氷線の所要時間は80分から40分に半減して輸送力は若干増強されたが、輸送の隘路であることは変わらず、「東の碓氷」は「北の板谷」、「西の瀬野八」などと並び、名だたる鉄道の難所として称された。 1900年に大和田建樹によって作成された「鉄道唱歌」第 4 集北陸編では、碓氷峠の区間は以下のように歌われている。 19.これより音にききいたる 碓氷峠のアブト式 歯車つけておりのぼる 仕掛は外にたぐいなし 20.くぐるトンネル二十六 ともし火うすく昼くらし いずれは天地うちはれて 顔ふく風の心地よさ さらに『鉄道唱歌』と同じ年に作成された、現在の長野県歌である『信濃の国』も、6番において以下のように碓氷峠を歌っている。 吾妻はやとし 日本武(やまとたけ) 嘆き給いし碓氷山 穿(うが)つ隧道(トンネル)二十六 夢にもこゆる汽車の道 みち一筋に学びなば 昔の人にや劣るべき 古来山河の秀でたる 国は偉人のある習い なお、「アブ(BU)ト」という表現は当時見られたものだが、語源はドイツ語なので現在の「アプト」の方が原語に近い。
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