整髪料
ヘアワックス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/03 14:41 UTC 版)
油性・クリーム状のもの。他の整髪料と比べ、性質の異なる種々のタイプの製品が存在するため、一概に整髪料としての特性は表せない。整髪力や固定力の強いものから弱いもの、艶を付けるものや乾いた仕上がりになるものまで種類は豊富。 狭義では粘り気のある蝋状で、手で摺り合わせた際温度で溶解する物を指すが、ヘアワックスの流行からどの様な整髪料でもワックスとして発売される傾向にあり、泥状に加工されたものから、クリーム状のものまで存在する。ヘアワックスはシャギーやレイヤーなどのナチュラルなヘアスタイル、すなわち毛先の微妙な表現ができ、固めずに柔らかなシルエットにまとめることを目的として使用される。髪に適度な光沢を与え、ナチュラルなセット力があり、乱れた髪を手でも簡単に整えることで再整髪が可能な固形整髪剤である。狭義においては「ロウ」を中心とした固形油をO/W乳化にて安定化させたものを指す。しかし市場の製品群を見ると、「ジャー容器に入っているヘアスタイリング剤」「髪が固まらない仕上がりのヘアスタイリング剤」「再整髪が可能なヘアスタイリング剤」など、ヘアワックスの外観や機能をひとつでも兼ね備えていれば、ヘアワックスという名称にて各メーカーから市場に発売され、ヘアジェル状の製品やクレイと呼ばれる油性整髪剤などもヘアワックスの一種として認識されている。 整髪力の違いによって「ライトタイプ」と「ハードタイプ」に分類される。「ライトタイプ」は、適度な毛束感と癖づけ、自然な光沢を持つことが特徴であり、「ハードタイプ」はシャープな毛束感と高い持続力とマットな光沢を有することが特徴である。構成成分は、固形ワックス(ミツロウ、カルナバロウ、キャンデリラロウ、ワセリン、固形パラフィンなど)が主要な整髪成分として配合される。固形ワックスの融点を調整することにより、手のひらにのばしたときには体温によってやわらかく粘性が低く、整髪後には粘性が高く髪を固定できるようにコントロールされている。ワックス以外にも高級アルコールや高級脂肪酸も利用され、光沢を付与する目的で液状油(ミネラルオイル、エステル油)が配合されている。また糸を引くような曳糸性をもたせた特徴のある使用感を付与する目的で水溶性高分子が配合される場合もある。
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