フェアブラウン家
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/04/23 04:42 UTC 版)
「七年目のかぞえ唄」の記事における「フェアブラウン家」の解説
セシリー=フェアブラウン 本作の主人公。父ロジャーが亡くなった際、その死を悲しんでもいない親戚の人々の中傷に心を病み、折悪しく発症していた結核を治すべく、療養所で過ごすことになった。7年ぶりに我が家に戻るが、謎の少女の影に脅かされ飼い犬の変死や庭の木々の謎の枯死など怪異に見舞われる。やがて謎の少女が自身の心の闇が分裂して具現化した存在だと知り、ポーラをこれ以上危険な目に遭わせないためにも自身の中に取り戻す。それが切っ掛けで原因だった感情の正体を思い出し、気づけばナイフを手にポーラを突き刺そうとしたのをルーサーに制止されていた。憎しみの正体は、父の死を悲しんでもいない親戚連中の中に置き去りにされた8歳のセシリーがポーラに助けを求めるも一人ぼっちにしたことに対する子供ゆえの不満や悲しみが凝り固まったモノだとポーラと共に悟り、改めて母と子の新しい日々を営んでゆくのだった。 試験明けにピクニックに行った際、無愛想なだけと思っていたサミィの兄ルーサーの優しさを知り、惹かれてゆくのを自覚する。 喪服の少女 セシリーの8歳の姿をしており、彼女の子供ゆえの憎しみと悲しみの化身。 ポーラ=フェアブラウン セシリーの2人目の母であり、亡き彼女の父ロジャーの元秘書で後妻。イタリア出身の女性で、黒髪のショートヘア。クッキー等はきちんと焼けるが、味は問題ないのに何故かケーキはマトモに焼けたことがないという不思議な得手不得手の持ち主である。ロジャーと結婚して1年足らずで、夫を墜落事故で失う。ナイフを手に自身を突き刺そうとするセシリーが不穏な空気を悟ったルーサーに制止されたのを見て、手を伸ばしかけ、反射的に「貴方が死ねばよかったのよ! パパの代わりに!!」と叫んだセシリーの言葉に凍りついた。父親の死を悼んでもいない親戚連中の誹謗中傷にセシリーが深く傷ついていたことを漸く悟り、それに気づかずに守ろうとした自身の至らなさを悟るのだった。 セシリーも怪異が起きてから知ったことだが、夫の死後、倒れて入院し半月も経ってから帰宅したのはセシリーの腹違いの弟か妹を流産したからだった。
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