ネタバレサイト
まだ市場に広く出回っていないマンガ等の物語の内容をウェブ上で公開しているウェブサイトの通称・総称。とりわけ週刊少年漫画雑誌の人気漫画のあらすじを発売日前に(ネタバレ情報として)掲載するような趣旨のウェブサイトを指すことが多い。
2017年9月、集英社の「週刊少年ジャンプ」で連載されている人気漫画などのデータをネタバレサイトで公開したとして、複数名が著作権法違反の容疑で逮捕された。NHKや産経新聞などがこれを報じている。報道によると、容疑者らは、通常の発売日よりも早く週刊誌を店頭に並べる「早売り」の店舗を利用して同誌を入手し、画像データを編集して一般に公開したとされる。数年間のネタバレサイト運営で数億円にも上るアフィリエイト収入を得ていたと見られているという。
なお、週刊誌の発売日後であっても著作物を無断で不特定多数が閲覧できるようにする行為は違法行為である。
ネタバレサイト
ネタバレサイトとは、マンガ作品や映画作品などの物語の展開あるいは結末を詳述(ネタバラし)しているウェブサイトの通称である。特に週刊誌などで連載されている作品の最新話の内容を週刊誌の一般発売日よりも前に公開するサイトを指す場合が多い。
ネタバレサイトの多くは、創作物のネタバレをコンテンツとするアフィリエイトブログとして運営されている。作品の粗筋を手っ取り早く把握したい、あるいは、連載モノの最新話の内容をできるだけ早く知りたい、といった潜在的需要を喚起して多くのアクセスを稼ぎ、広告やアフィリエイトで収入を得ようとする。
2017年9月には週刊少年ジャンプで連載中の人気マンガ作品のネタバレ情報を(雑誌が一般発売される前に)ウェブ上で公開したとして、ネタバレサイトを運営していた複数名が著作権法違反の容疑で逮捕されている。
ネタバレサイト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/11 12:48 UTC 版)
ネタバレサイトとは、漫画やアニメの内容を無断で転載し、公開する違法ウェブサイトのこと。漫画そのものを無断で転載する海賊版サイトと異なり、ストーリーやセリフなどを詳しく文字起こしし、無断で複製して公開しているものを指していう。
物語の続きが知りたい読者が多数アクセスすることにより、多額の広告収入を得ていた事例もある[1]。
出版社はネタバレサイトを問題視し、2014年ごろから、サイト閉鎖を呼び掛けたり、法的措置を採ったりしている[2]。
違法性
ネタバレサイトと呼ばれるために誤解される場合があるが、ネタバレそのものは違法ではない。
違法なファスト映画やネタバレサイトの摘発にかかわった中島博之弁護士は、作品のセリフや情景などをそっくりそのまま丸写しするデッドコピーと呼ばれる行為が問題になると指摘している[3]。
また、2021年3月、中島弁護士が出版社である小学館の弁護士として担当した民事裁判では、漫画の「文字の抜き出しも著作権侵害に当たる」として、ネタバレサイトが著作権侵害にあたるとの判決が出された[4]。
作品の感想や批評を主な目的とする際に、公正な慣行に合致し、引用の目的上、正当な範囲内で行われることを条件とし、他人の著作物を引用して利用することができる[5]が、ネタバレサイトは、他人の著作物の内容の殆どまたは全てを無断で転載し、それを閲覧させることで広告などから収入を得ることを目的としている。
実際に摘発されたネタバレサイトでは、漫画読者同士の情報交換の場を謳いながら、無断で漫画のストーリーやセリフを文字起こしした内容が大半を占めていた。
また、特に悪質な行為として、発売日前に作品を入手し、内容を無断で公開する早バレという行為があり、この情報をサイトなどで紹介することで、展開が気になる読者のアクセスを誘発している[3]。
摘発例
2017年9月
熊本県警察などがネタバレサイト運営者ら5人を著作権法違反容疑で摘発[1]。
2022年2月
漫画「ケンガンオメガ」のせりふや情景などを詳しく文字起こしし、無断公開したとして、ネタバレサイトを運営していた男が著作権法違反容疑で書類送検[3]。
2022年6月
漫画「BE BLUES!~青になれ~」のセリフを抜き出すなどし、ネタバレサイトに無断で掲載したとして、著作権法違反容疑で書類送検[6]。
脚注
- ^ a b “「ワンピース」ネタバレサイトの運営者を逮捕 広告収入3億円以上か”. ITmedia NEWS. 2023年4月2日閲覧。
- ^ “ネットの「全文ネタバレ」に出版社が“断固たる措置”? サイト運営者が過去記事を削除する動き”. ITmedia NEWS. 2023年4月2日閲覧。
- ^ a b c “「ネタバレ投稿」どこから違法? 広告主に責任は グレーゾーンに迫る【時事ドットコム取材班】:時事ドットコム”. 時事ドットコム. 2023年4月2日閲覧。
- ^ TIMES編集部, ABEMA. ““ネタバレサイト”経営者ら書類送検 担当弁護士が明かす摘発の背景 | 経済・IT | ABEMA TIMES | アベマタイムズ”. ABEMA TIMES. 2023年4月2日閲覧。
- ^ “著作物が自由に使える場合 | 文化庁”. www.bunka.go.jp. 2023年4月2日閲覧。
- ^ 日本放送協会. “漫画の“ネタバレサイト”運営か 著作権法違反の疑い 2人送検 | NHK”. NHKニュース. 2023年4月2日閲覧。
関連項目
- ネタバレサイトのページへのリンク