ニューロフィラメントに対する抗体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/07 16:38 UTC 版)
「ニューロフィラメント」の記事における「ニューロフィラメントに対する抗体」の解説
当初は、哺乳動物(ヒトを含む)の末梢神経や脊髄後根神経節から抽出したニューロフィラメントを抗原として作製された多価抗体を用いて免疫組織化学的な抗原局在が検討されてきた。しかし、抽出の過程で混入するグリア由来の細胞骨格蛋白(GFAPなど)に対する抗体も一緒に産生されるため特異性の高い標品を得ることが困難であった。しかしモノクローナル抗体作製技術の普及に伴って、Trojanowski JQ et al (1987)らの研究グループはラット神経組織から抽出したニューロフィラメントを抗原にtriplet proteinsに対する特異性の高いモノクローナル抗体を多数開発し、生化学的な性状、細胞内局在、生理的意義を明らかにしてきた。その過程の副産物としてα-internexinなど新たな神経細胞特異的な中間径フィラメントの発見にも連なっている。多数のモノクローナル抗体パネルの中にはリン酸化されていないNF-Lをエピトープとするもの、C末端がリン酸化されたNF-M, NF-Hを認識する抗体などが含まれる。
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