ト3050・3060・3070・3090・チ3090形
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/16 07:38 UTC 版)
「東急電鉄の機関車・貨車」の記事における「ト3050・3060・3070・3090・チ3090形」の解説
社線内専用として使用された10t積み無蓋貨車・長物車。形式別の出自は下記のとおり。 ト3050形(3051 - 3054):1924年汽車会社製・目黒蒲田電鉄フト1形 ト3060形(3061 - 3065):1925年日本車輌製造製・目黒蒲田電鉄フト30形 ト3070形(3071 - 3086):1925年日本車輌製造製・東京横浜電鉄フト40形 ト3090形(3091 - 3092):1924年東洋車輌製・播丹鉄道(現在のJR加古川線)→目黒蒲田電鉄フト20形 いずれも国鉄ト1形(初代)等、明治から大正期の10t積2軸無蓋貨車と大差ない形態で、形式間でも軸距等に差異があるほかはほぼ同系である。ただし、旧称フトの記号が示すとおり全車妻面に手ブレーキが装備されており、このためか旧目蒲・東横ではワフ・トフ等の緩急車は存在しなかった。 ト3090形2両は1951年、ト3060形3062、およびト3070形3075は1963年、後述するレール輸送貨車チキ3095形の伴車として長物車チ3090形(3091 - 3094)に改造された。 空気ブレーキ装置は1953・1954年にト3070形に対し装備されたが、他形式は引き通し管のみが設置された。ト3070形のうち3081 - 3084は1961年に伊豆急行に貸し出され、うち3081・3082は1966年にそのまま譲渡されト31・32となった。 無蓋車各形式は、目蒲・東横両電鉄の建設工事に使用され、開業後は多摩川から産出する川砂利の運搬として、川砂利の採掘禁止後は保線用としてバラストの運搬や、元住吉工場 - 碑文谷工場間などの部品・資材輸送や回送列車の緩急車代用として使用されたが、空気ブレーキを持たないト3050・3060形が1970年に廃車されたのを皮切りに、1976年までに全車廃車された。
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