テレビ中継の延長放送
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「読売ジャイアンツの主催試合の中継」の記事における「テレビ中継の延長放送」の解説
1984年に、対巨人戦の大半(優勝決定後の消化試合は除く)は最大30分の延長オプション(初期のテレビ朝日の中継では一定時間が経過すると試合展開の如何に関係なく自動的に30分延長となったが、現在は延長中でも試合が終了すればその時点で中継も終わる。ただし5分単位)を設定することが恒例とされた。日本テレビやフジテレビでは60分延長したことがあった(日本テレビの60分延長は初めは全試合だったが、後に土・日のみになった)。しかし、低下傾向であった視聴率が2005年度シーズンに於けるチーム低迷で更に低下したことで各テレビ局は以下の対応を行った。 フジテレビは2005年8月4日の対広島戦(テレビ新広島制作)から延長オプションを15分(21:09まで)に短縮し、1ヵ月後の9月からは延長オプションを廃止。それに追随してTBSテレビも2005年8月17日の対中日戦(中部日本放送制作)から延長オプションを30分から15分に短縮した。読売新聞系のテレビ局である日本テレビでも8月9日の対横浜戦から延長時間の見直しを行うことにし、30分延長の短縮は原則しないが、試合展開で一方的な大差がついた場合は定時、または延長途中での打ち切りも行うことにした。だが延長中止の基準がきちんと確立されているとは言えず、巨人リードの試合が打ち切られたケースもある。巨人の優勝が完全消滅した同年9月以後、全国ネットで放送予定されていた一部ビジターゲーム(雨天中止の予備日程が入った試合も含む)の全国ネット中継が取り止めとなり、対広島戦は広島県で、対中日戦は中京広域圏で、対阪神戦は近畿広域圏で各々生中継されたが、関東広域圏での放送は対広島戦と対中日戦は深夜の録画中継での放送に変更し、対阪神戦は放送されなかった。 2006年は開幕当初から2005年から引き続き延長時間を15分と設定している試合がある。同年も視聴率低迷は続き、4月27日の対広島戦を皮切りに交流戦の対オリックス戦、対西武戦、対楽天戦が放送されなかった(有料CSでは放送)が、6月はプライムタイムで中継されていた。視聴率低迷を受けてフジテレビは7月の対巨人戦3試合の中継の延長放送を、8月以後は地上波で放送する5試合の中継取り止めを何れも表明した。7月6日の対中日戦は日本テレビが「延長の可能性あり」と発表しつつも中継延長を取りやめ、以降の中継でも試合内容には関係なく延長は行われなかった。8月1日に日本テレビは「巨人の優勝の可能性が低いことや、中継後のレギュラー番組を楽しみにしている視聴者への配慮などを総合的に判断した(同局総合広報部)」としてテレビ中継の延長を原則行わないことを決め、同日の対阪神戦から日テレジータスでの完全生中継に変更した。 プロ野球中継の視聴率低下は中継そのものだけではなく、中継がない週のレギュラー番組の視聴率低下、更に中継延長による21時台以後の番組の遅延から視聴者離れが深刻になり、全体の番組編成に多大な影響を与える。これ以降、地上波の対巨人戦中継は延長のみならず中継そのものの廃止へと繋がってゆく。
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