チューブレス
チューブレス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/16 01:03 UTC 版)
チューブレスは2006年以降に普及しつつある第3のタイプで、およそクリンチャーからチューブを排したものと言ってよい。クリンチャーと異なる点として、空気が漏れないようにリムの裏側にはスポーク穴が一切無く、バルブはリムに直接装着され密封されている。チューブレスタイヤはクリンチャータイヤと見た目がよく似てはいるが、一番内側には空気を保持するためチューブに相当するブチルゴムの層が追加されており、ビード部分がより密閉性の高い形状になっている。しかし基本的な構造はクリンチャーと大差ないため、多くのチューブレス用ホイールは、バルブを外し中にチューブを入れてクリンチャーとして使用することが出来る(このタイプのホイールは2WAY-FITと呼ばれる)。 チューブレスタイヤの最大のメリットは対パンク性能の高さである。具体的には、構造上リム打ちパンクは発生しない。異物が刺さってパンクした場合にも、クリンチャーのチューブのように大きな穴や裂け目が開きにくく急激な減圧が起こらないので、数kmはそのまま走行することが出来る。タイヤの内側はチューブと同じ素材なので、パッチを直接貼ってパンク修理することも可能。またチューブが無いことによって、わずかだが走行抵抗が小さくなる。デメリットとしては、製品のラインナップがまだ少ないためにホイール、タイヤともに選択肢が少ない。チューブレス対応ホイールは一般的に高価である。ビードが硬くタイヤの脱着に多少慣れが必要である点が挙げられる。 リム打ちパンクが起こらないという特性から、クリンチャータイヤでは不可能だった低圧での走行が可能になり、このメリットを活かせるマウンテンバイク競技においてシェアを広げ、主流になりつつある。低圧にできるチューブレスタイヤでは従来のクリンチャータイヤよりグリップが向上する。近年、ロードバイク用のチューブレスタイヤも市販されるようになった。2010年8月時点では対応ホイールはシマノ、カンパニョーロ、フルクラム、ケインクリーク、コリマ、エークラスから、タイヤはIRCとユッチンソン(フランスのメーカーなのでhは発音しない)から発売されている。
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