サラ・モートン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/15 02:17 UTC 版)
「スイミング・プール (映画)」の記事における「サラ・モートン」の解説
イギリス人でフランス語も話す。推理小説作家で人気作「ドーウェル警部」シリーズの著者である。経済的には恵まれている。老年期を前にして、職業的にもスランプで、「君はプロットに困っていないじゃないか」とは言われるが、「殺人とか、捜査とか、もううんざり」「(テリー・ロング、またはその他の)新人の相手ばかりして、私はほったらかし」と不満を口にする。カーキ色のコートなど服装は地味。アルコール依存の傾向があり、ロンドンで朝からバーでウイスキーをあおり、リュベロンの別荘でも酒を飲みながらテレビを見てうたた寝をする。老父と二人暮らし。非社交的で静謐を好み、ロンドン地下鉄車内で向いの席に座ったシリーズ読者に話しかけられ「人違いだ」と席を立ったり、別荘到着時に家に電話したときには老父から「誰かに会ったか」と聞かれ「いいえ、必要ないわ」と断っている。ジョンとは売れっ子作家と版元社長の関係だが、以前に男女の関係にあったことを示唆させる。食には保守的で、南仏でもノンカロリーヨーグルトにダイエットコークといった大量生産品にトマトの食事をとり、地元で加工された食品を購入していない。村のカフェでは食前酒(南仏に種々産する)やパナシェを勧められても(イギリスでは一般的だが当地ではコーヒーより一般的ではない)紅茶を注文する。 人物造形にあたって、ランプリングは実在の女性推理作家、ルース・レンデル、PD Jamesやパトリシア・ハイスミスを参考にしている。1970年代で時間が止まったようで、男性的、レズビアン的、夢想に溺れやすい傾向も人物造形に反映された。 推理作家の設定そのものはランプリングの経歴と重なる所は少ないが、若い頃には美貌で鳴らしたものの不振をかこち精神的にも鬱屈した時があるところなど、背景にある情動は重なるところが多いとする評がある。また、共演のサニエは「最初は脅されているかと思った」と撮影終了後に打ち明けており、この記事の筆者も個人的印象として「見かけと自制の気配がランプリングをわずかに威圧的に感じさせている」と記している。 また、"Sarah"は30年以上にわたって死因が自殺であることが伏せられていたランプリングの姉の名前である。
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