コントロール・モーメント・ジャイロスコープ(CMG)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/06 05:02 UTC 版)
「姿勢制御」の記事における「コントロール・モーメント・ジャイロスコープ(CMG)」の解説
コントロール・モーメント・ジャイロスコープは、ジンバル上に設置され一定速度で回転するローターを使って姿勢を制御する装置である。CMG はジャイロの回転軸に直角な2軸方向のモーメント制御を行うものであり、モーメンタムホイールではジャイロ効果によって慣性モーメントを増すことで外乱による機体の回転運動を抑制するのとは逆に、CMGでは積極的にローターの回転軸を傾けてジャイロ効果を用いてモーメントを調節する。CMGによるトルクは大きく、モーメンタムホイールよりも大型の宇宙船に適している。直交する3軸の姿勢制御を行うには少なくとも2軸の回転装置が必要となる。大重量で故障しやすいことが問題である。このため、国際宇宙ステーションでは4台のCMGを装備して故障に備えている。米国では他にスカイラブでの使用例がある。ロシアはジャイロダインと呼んでいたがミールで使用した。日本では太陽観測衛星ようこうに小型のCMGを搭載したのが初めての使用例であった。
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