コレクションの歴史とは? わかりやすく解説

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コレクションの歴史

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/04 08:47 UTC 版)

ダリッジ・ピクチャー・ギャラリー」の記事における「コレクションの歴史」の解説

ダリッジ・ピクチャー・ギャラリーコレクション基礎となったのは、ロンドン画商として成功していたスイス系イギリス人画家フランシス・ブルジョワ (en:Francis Bourgeois) と、共同経営者フランス人ノエル・デザンファンが収集した絵画である。1790年ポーランド・リトアニア共和国国王スタニスワフ2世アウグストからの依頼により収集開始したコレクションで、ポーランド王室の美術品充実ポーランドにおける美術発展目的したものだった。ブルジョワとデザンファンは5年をかけてヨーロッパ中を回り絵画集めたが、1795年第3次ポーランド分割が行われ、ポーランド・リトアニア共和国自体消滅してしまい、引き取り手がいなくなってしまった。 そのためブルジョワとデザンファンは他国へこのコレクションまとめて売却しようと試みたうまくいかず、重要な作品追加購入資金として数点の絵画売却する止めてコレクション自体ロンドン保管することとした。1807年にデザンファンが死去しブルジョワ大英博物館に対して自身死去したらこのコレクション遺贈したいと持ちかけたが、博物館側の役員たちの問題でこの話も流れてしまった。1811年ブルジョワ死去した際にコレクションダリッジ・カレッジ遺贈されブルジョワ遺言条件に従ってコレクション収容するダリッジ・ピクチャー・ギャラリー設立されることとなったダリッジ・ピクチャー・ギャラリーコレクション重要な作品最初に追加されたのは1835年のことだった。トーマス・リンリー (en:Thomas Linley the elder) に始まる音楽家役者一族リンリー家で、トーマス最後の孫となったウィリアム・リンリー (en:William Linley) が1835年死去し一族肖像画ダリッジ・ピクチャー・ギャラリー遺贈したことがそれである。 1966年12月31日には8点絵画ダリッジ・ピクチャー・ギャラリーから盗まれた。盗難遭ったはいずれバロック期画家作品で、オランダ人画家レンブラント絵画3点フランドル人画家ルーベンス絵画3点オランダ人画家ヘラルト・ドウドイツ人画家アダム・エルスハイマー絵画それぞれ1点である。これらの絵画総額当時資産価値450ポンドといわれたが、報奨金としてかけられたのはわずか1,000ポンドに過ぎなかった。しかしながら、チャールズ・ヒューイット警視指揮した捜査数日後にはこれらの絵画無事に発見されている。複数犯の中で失業中の救急車運転手マイケル・ホール一人だけが逮捕され禁錮5年判決言い渡され服役したレンブラント初期小さな肖像画『ヤコブ・デ・ヘイデン三世肖像』は、直近盗まれ1983年含めて4回の盗難遭ってそのたび取り戻されており、「世界でもっとも盗難遭った美術品」としてギネス世界記録登録されている。取り戻され経緯や場所も様々で、西ドイツの手荷物一時預かり所匿名密告自転車荷台、ストリータム近く墓地ベンチだった。現在の『ヤコブ・デ・ヘイデン三世肖像』は、強固なセキュリティシステムによって厳重に守られている。

※この「コレクションの歴史」の解説は、「ダリッジ・ピクチャー・ギャラリー」の解説の一部です。
「コレクションの歴史」を含む「ダリッジ・ピクチャー・ギャラリー」の記事については、「ダリッジ・ピクチャー・ギャラリー」の概要を参照ください。

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