エステル
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エステル(英: ester)は、有機酸または無機酸のオキソ酸と、アルコールまたはフェノールのようなヒドロキシ基を含む化合物との縮合反応で得られる化合物である[1]。単にエステルと呼ぶときはカルボン酸とアルコールから成るカルボン酸エステル (carboxylate ester) を指すことが多く、カルボン酸エステルの特性基 (R−COO−R') をエステル結合 (ester bond) と呼ぶ事が多い。エステル結合による重合体はポリエステル (polyester) と呼ばれる。また、低分子量のカルボン酸エステルは果実臭をもち、バナナやマンゴーなどに含まれている。
- ^ IUPAC, Compendium of Chemical Terminology, 2nd ed. (the "Gold Book") (1997). オンライン版: (2006-) "esters".
- ^ Leopold Gmelin, Handbuch der Chemie, vol. 4: Handbuch der organischen Chemie (vol. 1) (Heidelberg, Baden (Germany): Karl Winter, 1848), page 182.
原文:
和訳:b. Ester oder sauerstoffsäure Aetherarten.
Ethers du troisième genre.
Viele mineralische und organische Sauerstoffsäuren treten mit einer Alkohol-Art unter Ausscheidung von Wasser zu neutralen flüchtigen ätherischen Verbindungen zusammen, welche man als gepaarte Verbindungen von Alkohol und Säuren-Wasser oder, nach der Radicaltheorie, als Salze betrachten kann, in welchen eine Säure mit einem Aether verbunden ist.b. エステルまたはオキシ酸エーテル
第三のエーテル
酸素を結合するいくつかの無機酸および有機酸をアルコールと共存されると水を脱離して中性の揮発性エーテル化合物が形成する。これはアルコールと酸が結合した化合物、または、ラジカル理論で言うところの酸にエーテルが結合した塩と見ることができる。 - ^ 慣習上多価アルコールのエステルの場合 RO3(COR')3 ではなく R(OCOR')3 のように表記される
カルボン酸エステル
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「4-ピロン-2,6-ジカルボン酸」の記事における「カルボン酸エステル」の解説
カルボン酸(カルボキシ基)は水素結合を生じ受けることもできるため、融点が上がることが知られている。既述の通り、4-ピロン-2,6-ジカルボン酸の融点は約262 ℃である。この分子が持つ2つのカルボキシ基のうちの1つをエタノールでエステルにして、片方はカルボキシ基のままになっているモノエチルエステルの融点は約227 ℃である 。 これに対して、カルボキシ基2つをエタノールで共にエステルにした、ジエチルエステルの融点は約63 ℃である 。 このように、4-ピロン-2,6-ジカルボン酸の場合も、カルボキシ基をエステル化すると融点は下がる。 ちなみに、モノエチルエステルの用途としては、エステルの状態のままで加熱すると、エステル化されていないカルボキシ基を脱炭酸させることができる。その後、エステルを酸で加水分解することによって、4-ピロン-2-カルボン酸を得ることができる 。
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