エンタープライズ (CV-6)とは? わかりやすく解説

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エンタープライズ (CV-6)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/26 22:28 UTC 版)

エンタープライズ (USS Enterprise, CV-6) は、アメリカ海軍第二次世界大戦で運用した航空母艦ヨークタウン級の2番艦。アメリカ海軍においてエンタープライズの名を受け継いだ艦としては、七隻目にあたる。艦名の “Enterprise” は、「冒険心」「困難への挑戦」「進取の気性」「企業」といった意味を持つ。排水量2万トンと空母としては中型でありながらも、その戦いぶりから “ビッグ E”(偉大なE)の愛称で親しまれ、大戦中に大小15回の損傷を受けながらも、高いダメージコントロール能力と幸運により沈まず大戦を生き抜いた。その外 “ラッキー E(幸運なE)”、“グレイゴースト(灰色の亡霊)”、“ギャロッピングゴースト(駆け回る亡霊)” の愛称もあった。ビッグEやラッキーEの “E” には、“Enterprise”(冒険心)の頭文字の意味と共に “Excellence”(優秀)、“efficient awards”(能率の良い艦艇に授与された賞)の頭文字の意味も含まれていた。


注釈

  1. ^ 他の2隻は「サラトガ (USS Saratoga, CV-3) 」と「レンジャー (USS Ranger, CV-4) 」。1941年6月2日に就役した空母「ロング・アイランド (USS Long Island, AVG-1) 」も第二次世界大戦を生き延びているが、同艦は護衛空母である。
  2. ^ ユタや、隣に停泊していた軽巡「ローリー (USS Raleigh, CL-7) 」を攻撃したのは第二航空戦隊の雷撃機だった[6]
  3. ^ 戦死:編隊長フリッツ・ヘベル中尉、ハーバート・H・メンジス少尉、エリック・アレンJr中尉[17]
  4. ^ 『戦史叢書98巻 潜水艦史』では「伊70」の喪失状況を不明とし、VS-6が爆撃したのは潜水艦「伊25」とする[21]
  5. ^ 八代は開戦以来初めて戦死した日本軍将官となった。
  6. ^ 戦史叢書第38巻 中部太平洋方面海軍作戦<1>昭和十七年五月まで、462ページによれば日本側は飛行艇1機が離水後行方不明。これ以外の水上機、飛行艇の損害は戦史叢書には記載はない。
  7. ^ 戦史叢書第38巻 中部太平洋方面海軍作戦<1>昭和十七年五月まで、464ページによれば日本の「第七号監視艇(第五富久丸)」が敵と交戦沈没、「第四号監視艇(第一見寳丸)」が行方不明
  8. ^ その後「ホーネット」は更に日本空母からの攻撃を引き受けて雷撃処分が決定され、魚雷を撃ち込まれるが沈没せず、今度は5インチ砲弾400発近くが撃ち込まれるがやはり沈没せず、日本軍が接近したため処分を中止され、結局日本軍の駆逐艦から酸素魚雷3本を撃ち込まれようやく沈没した。
  9. ^ 「エンタープライズ」と「フランクリン」の艦載機からなった。エンタープライズ隊はF6F×16機、SB2C×12機。
  10. ^ CICや通常の無線チャンネルが機能しなくなっていたが、その間にも味方艦からのVHF無線で敵機の位置情報を得て対空戦闘を続けていた。
  11. ^ この日、「エンタープライズ」の16機のTBF雷撃機は九州の西は佐世保以南、東は佐伯以南の全ての飛行場、加えて各地、特に長崎と佐世保の海上交通、港を攻撃した。
  12. ^ 筑波海軍航空隊所属、当時22歳。500キロ爆弾で爆装した零式艦上戦闘機に搭乗していた。この日、鹿屋基地から出撃した。
  13. ^ 乗組員から永らく“トイ・ザミ”と呼ばれていた、この機の搭乗員は、後の調査で第六筑波隊の富安俊助中尉(予備13期)である事が判明した[73]

出典

  1. ^ Enterprise VII (CV-6)
    Ship of the Month: USS Enterprise (CV-6)
    United States Navy aircraft carrier CV-6 USS Enterprise
    USS ENTERPRISE CV-6
    CV-5 - USS Yorktown - Booklet of General Plans, 1940
  2. ^ LOCATION OF US NAVAL AIRCRAFT
    7 Nov 1944 CVG-20 [F6F-5×1機、VF-20:F6F-3×15機 + F6F-3N×4機 + F6F-5×35機、VB-20:SB2C-3×24機、VT-20:TBM-1C×19機] ※補用機及び練習機等の記載は無し
  3. ^ エドワード,上巻,16ページ
  4. ^ エドワード,上巻,19ページ
  5. ^ エドワード,上巻,22ページ
  6. ^ パール・ハーバー 1991, pp. 182–183機動部隊ハワイ攻撃隊の編制と指揮官たち
  7. ^ エドワード,上巻,23ページ
  8. ^ パール・ハーバー 1991, pp. 89a-94エンタープライズからSBDの飛来
  9. ^ a b c d パール・ハーバー 1991, p. 89b.
  10. ^ エドワード,上巻,24ページ
  11. ^ a b パール・ハーバー 1991, p. 92.
  12. ^ パール・ハーバー 1991
  13. ^ エドワード,上巻,28ページ
  14. ^ エドワード,上巻,32ページ
  15. ^ a b エドワード,上巻,35ページ
  16. ^ パール・ハーバー 1991, p. 157aエンタープライズからF4Fの飛来
  17. ^ a b パール・ハーバー 1991, p. 157b.
  18. ^ ポッター, 41ページ
  19. ^ エドワード,上巻,40ページ
  20. ^ エドワード,上巻,44ページ
  21. ^ a b 戦史叢書98 1979, p. 469付録第二 日本海軍潜水艦喪失状況一覧表/伊70
  22. ^ 戦史叢書98 1979, p. 104.
  23. ^ 戦史叢書98 1979, p. 102.
  24. ^ a b 戦史叢書98 1979, p. 106.
  25. ^ a b 南太平洋の凱歌 1968, p. 242(昭和16年12月10日)敵への防禦は急速潜航法の練度にあり
  26. ^ 南太平洋の凱歌 1968, p. 243.
  27. ^ 『戦史叢書38』193ページ
  28. ^ 『戦史叢書38』203ページ
  29. ^ 石橋、244ページ
  30. ^ エドワード,上巻,52,53ページ
  31. ^ エドワード,上巻,55ページ
  32. ^ エドワード,上巻,59ページ
  33. ^ エドワード,上巻,69ページ
  34. ^ 小林昇『九六陸攻戦史』444-446ページ
  35. ^ 小林昇『九六陸攻戦史』446-447ページ
  36. ^ 小林昇『九六陸攻戦史』447ページ
  37. ^ エドワード,上巻,71ページ
  38. ^ エドワード,上巻,74ページ
  39. ^ 防衛研修所戦史室(1970年)、411頁。
  40. ^ エドワード,上巻,78ページ
  41. ^ エドワード,上巻,80ページ
  42. ^ エドワード,上巻,82ページ
  43. ^ エドワード,上巻,86ページ
  44. ^ 「写真週報212号」p.5
  45. ^ エドワード,上巻,89ページ
  46. ^ エドワード,上巻,93,94ページ
  47. ^ 柴田&原 2003、82頁
  48. ^ 写真太平洋戦争3巻、23頁(爆弾に勲章をつけるドーリットル写真)
  49. ^ エドワード,上巻,105ページ
  50. ^ 空母ヨークタウン,163ページ
  51. ^ エドワード,上巻,117ページ
  52. ^ エドワード,上巻,137ページ
  53. ^ エドワード,上巻,143ページ
  54. ^ エドワード,上巻,152ページ
  55. ^ エドワード,上巻,153ページ
  56. ^ エドワード,上巻,157ページ
  57. ^ エドワード,上巻,177ページ
  58. ^ エドワード,上巻,221ページ
  59. ^ 戦史叢書98 1979, p. 186.
  60. ^ 戦史叢書98 1979, pp. 191–192ワスプの撃沈
  61. ^ エドワード,上巻,263ページ
  62. ^ エドワード,上巻,322ページ
  63. ^ エドワード,上巻,281
  64. ^ 豊田穣『空母「信濃」の生涯』100頁「エンタープライズ見学記」
  65. ^ 豊田穣『空母「信濃」の生涯』105頁
  66. ^ 豊田穣『空母「信濃」の生涯』108頁
  67. ^ エドワード,下巻,25ページ
  68. ^ イアン・トール『太平洋の試練 ガダルカナルからサイパン陥落まで 下』246頁
  69. ^ エドワード,下巻,126
  70. ^ エドワード,下巻,130ページ
  71. ^ エドワード,下巻,133ページ
  72. ^ エドワード,下巻,153ページ
  73. ^ 菅原完「空母エンタープライズに突入した「トミ・ザイ」を追え」 潮書房『丸』2010年7月号 No.711 p151~p159。筑波空・友の会公式サイト 青春の証 筑波海軍航空隊 の富安俊助中尉の記事も参照。
  74. ^ 読売新聞 朝刊 2020年8月8日 1, 6面「戦後75年 終わらぬ夏[8]」
  75. ^ エドワード 上巻 P.70
  76. ^ エドワード 上巻 P.82
  77. ^ エドワード 上巻 P.207
  78. ^ エドワード 上巻 P.249
  79. ^ エドワード 上巻 P.275
  80. ^ エドワード 下巻 P.9
  81. ^ エドワード 下巻 P.100
  82. ^ エドワード 下巻 P.113
  83. ^ エドワード 下巻 P.212
  84. ^ エドワード 下巻 P.281
  85. ^ エドワード 下巻 P.294
  86. ^ エドワード 下巻 P.303
  87. ^ エドワード 下巻 P.311
  88. ^ エドワード 下巻 p.325 p.334
  89. ^ エドワード 下巻 P.342
  90. ^ エドワード 下巻 P.347
  91. ^ エドワード 下巻 P.349


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