エクスタシー錠剤
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/28 14:27 UTC 版)
「メチレンジオキシメタンフェタミン」の記事における「エクスタシー錠剤」の解説
1990年前後の初期の時代には、エクスタシーは白や色のついた小さな錠剤であったが、1990年代後半から世紀が変わる頃には、多種多様な色や形を持ったブランディング現象が生じた。こうしたマーケティング現象は、エクスタシーがはじめてではなくLSDの長い歴史を持っている。LSDでは虹やピースマークの記号といったヒッピー風であるのに対し、エクスタシーではルイ・ヴィトン、モトローラや三菱といったブランドであり中流階級的な社会が反映され、特定のブランドに人気を示す場合がある。サンフランシスコのベイエリアでは、混ざりもののないMDMAだと供給者が主張する粉末状のエクスタシーには、錠剤以上の人気がある。 エクスタシーとして街角で売られる錠剤は様々な純度であり、時にはMDMAはほとんど含まれないか、まったく含まれない。北米での2007年の調査ではわずか3%だけが混じりもののないMDMAを含んでいた。 EcstasyData.orgのデータから推定可能であり、2012年12月から、2013年4月の間の65種類の錠剤およびカプセルからは、およそ半分は67%以上のMDMAを含み、半分はそれ以下で多くの場合はまったく含んでいない。 世界の多くの地域で、2010年代にエクスタシーとして販売された多くの錠剤には、MDMA以外の物質が含まれている。それは既存の違法な薬物や、新規向精神薬(NPS)、またカフェインやエフェドリンである。 MDMAでなくMDA、MDEやMBDBを含むことがある。また、まったく作用が異なる薬物を含むことがある。2014年の国連の報告書では、アジア、アメリカ、欧州とで、メタンフェタミンやケタミン、アメリカでは2C-B、アジアではJWH-018(英語版)などが検出されている。 ダンスセーフ(英語版)という団体は、薬物の使用が避けられないという前提の上で悪影響を最小化するためのハーム・リダクションや、教育を重視しており、サイト上で薬物を検査したり、ナイトスポットで活動している。音楽フェスティバルにおける、そうした取り組み関するドキュメンタリーも作成されており、売人から買った薬物にはメフェドロン、カフェインなど何が混ぜられているかは不明であり、モリーとして買った薬物から合成カチノン類が検出された。
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