ウリ党の躍進、民労党の院内進出
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「韓国における政党史」の記事における「ウリ党の躍進、民労党の院内進出」の解説
翌2004年3月、盧武鉉大統領のウリ党支持発言、大統領選挙における不正、経済失政を理由として国会に提出された弾劾訴追案が野党・ハンナラ党と民主党の圧倒的賛成多数で可決された。これに対し、弾劾訴追は党利党略であると反発した有権者の支持がウリ党を押し上げ、支持率で第一党となり、弾劾を推進したハンナラ党と民主党の支持率は急落する結果となった。支持率が急落し、敗北の危機に直面したハンナラ党は、朴正熙元大統領の長女で国会議員の朴槿恵を党代表に選出、強い支持基盤である嶺南地域を中心に支持の巻き返しを図った。 2004年4月15日に行われた総選挙は、ウリ党が現有議席を3倍以上に増やす152議席を得て躍進し、第1党となった。一方ハンナラ党は、朴槿恵が代表になったことで嶺南地域を中心に支持を巻き返すことに成功し、議席を減らして第2党となったものの、121議席を獲得、議席減を最小限に抑えることに成功した。これに対し、弾劾訴追をハンナラ党と一緒に推進した民主党は、本来の支持基盤である湖南地方をウリ党に奪われ、選挙前より50議席以上を減らして惨敗した。 ウリ党躍進とともに注目されたのは、第1共和国時代の進歩党以来となる左派政党の民主労働党(民労党)が政党得票率で民主党を上回る13%を得て院内進出に成功したことである。地域別得票では16市道全てで平均10%台の支持を得ており、三金に代表された政治的領袖の出身地を支持基盤として成立してきた地域割拠的政党体制に一石を投じる結果となった。ウリ党とハンナラ党の得票率はともに30%台で並び、その差は数パーセント足らずであったが、湖南地域と嶺南地域ではそれぞれの党が全国平均より極端に票が偏る現象がこの選挙でも生じた。ただウリ党はハンナラ党の地盤である嶺南地域でも20〜30%台の支持を集めることに成功しており、反湖南感情が強い嶺南地域でも一定の支持を集めることに成功した。
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