ボイルオフガス
読み方: ぼいるおふがす
【英】: boil off gas
略語: BOG
【英】: boil off gas
略語: BOG
低温 LP ガスや LNG のような低温液体を輸送・貯蔵する場合に、外部からの自然入熱などにより気化するガス。 BOG と略する。 低温 LP ガスや LNG の貯蔵タンク、またはタンカーのタンクは、一般に設計圧力が大気圧近辺であり、ほぼ滞点近傍で貯蔵されていることから、常時ガスが蒸発する。このため、タンク内の圧力が設計圧力を超えないようにこのガスを処理する必要がある。LP ガスの BOG は LNG の BOG に比べて再液化が容易なため、圧縮機を用いて再液化し、タンクに返送する場合が多い。 一方、LNG の BOG は、 LNG と熱交換させて再液化後に気化しパイプラインへ送出する。この方式は、LNG の BOG を圧縮機で高圧化して、パイプラインへ送出する場合に比べ経済的であるが、需要の低い夜間などにおいても送出量が増加するため注意を要する。また、このガスは隣接地に発電所などがある場合は、タンカーのボイラー機関や発電所の発電用ボイラーの燃料などに利用されることが多い。 貯蔵タンクへの定常時の入熱としては、 (1) 外気温度差による入熱、(2) 気圧変化による入熱、(3) LNG 受入れ配管を常時低温状態に維持するための保冷循環などによるポンプ入熱などが挙げられる。また、揚げ荷時でもタンカーの荷揚げポンプからの入熱や、アンローディングアームからの入熱がある。なお, 揚げ荷時に発生するガスの一部は、タンカーのタンクに戻され、タンク内の負圧を防止している。この返送ガスは、リターンガスと呼ばれている。 (山口 和弘、2006 年 3 月) |
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