この‐かた【×此の方】
このかた
出典:『Wiktionary』 (2021/08/22 02:14 UTC 版)
名詞
- 過去のある時以降現在まで。接続助詞・格助詞・副詞のように用いる。
- 私はいつも言いきる用意ができているが、かりそめにも母を愛した覚えが、生れてこのかた一度だってありはしない。(坂口安吾「おみな」)
- ところが戦争このかた、文学の領域では却つてこの問題に対する精彩を失ひ、独自なる立場を失ひ人の後について行くだけが能でしかないといふ結果になつてゐる。(坂口安吾「甘口辛口」)
- 日本に残る一番古い家柄、そして過去に日本を支配した名門である、ということの外に意味はなく、古い家柄といっても系譜的に辿りうるというだけで、人間誰しも、たゞ系図をもたないだけで、類人猿からこのかた、みんな同じだけ古い家柄であることは論をまたない。(坂口安吾「天皇陛下にさゝぐる言葉」)
- 読書をしたり、かれこれ二十年このかたの書き物をつづけてゐるといふのであつたが、極めて貞淑な、一心同体の蒲原夫人でさへ書き物のことは全然黙殺しきつてゐて、その完成に期待をかける人物はまさしく地上に一人もなかつた。(坂口安吾「逃げたい心」)
- 歴史的事実としても神代乃至神武以来の万世一系などというものはツクリゴトにすぎないし、現代に至るまでの天皇家の相続が合理的に正統だというものでもない。(坂口安吾「安吾の新日本地理 飛鳥の幻―吉野・大和の巻―」)
発音(?)
- こ↗の↘かた
- こ↗のかた↘
代名詞
このかた【此の方】
発音
- こ↗のか↘た
- こ↗のかた↘
連語
このかた【此の方】
- こちらの方。
名詞
「このかた」の例文・使い方・用例・文例
- 生まれてこのかたそれをしのぐものを見たことがない
- このかたに席を譲ったらどうだね
- 生まれてこのかたそんなばかげたことは聞いたことがない
- 生まれてこのかたそんなひどい話は聞いたことがない。
- 私もこのかたを知りませんでした。
- 私たちはこのかたの栄光を見た。
- 私が「私の後から来る人がある。その方は私に優る方である。私より先におられたからだ。」といったのは、このかたの事です。
- それで、このかたが神の子であると証言しているのです。
- しかし、このかたがイスラエルに明らかにされるために、私は来て、水でバプテスマを授けているのです。
- このかたは恵みとまことに満ちておられた。
- このかたに命があった。この命は人の光であった。
- このかたが昨晩私がお話したお医者さんです。
- アメリカ英語を使っているあいだは、このかたちは使わない。
- このかたが支配人にご面会です.
- 一生のうちに, 生まれてから(このかた).
- それ以来このかた.
- 二十年このかたの大雪だ
- 日本は六十年このかた欧米と通商をしている
- 古老の説によれば五十年このかたの大雪だ
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