『耳をすませば』による町おこし
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「聖蹟桜ヶ丘」の記事における「『耳をすませば』による町おこし」の解説
スタジオジブリのアニメ映画「耳をすませば」のモデル地と言われ、年間1万人前後のファンが来訪したと推計されている。 スタジオジブリ広報部によると、アニメ映画「耳のすませば」の舞台は聖蹟桜ヶ丘と多摩ニュータウンを参考にした。現地の風景に酷似した背景画を多数用いている。映画で描かれた風景を求めて日本全国から多くのファンが訪れている。ファンの来訪者数は概ね年間1万人前後であったとみられる 聖蹟桜ヶ丘に訪れて良かった場所は、アンケート調査によると、いろは坂の階段(26%)、金毘羅宮(18%)、桜ヶ丘ロータリー(38%)の3か所が他を引き離している。桜ヶ丘住宅地の高台に向かういろは坂はつづら折りだが、縦に直に登る階段もある。いろは坂の階段は「耳をすませば」でモデルになった緑あふれる階段で、脇に古くて大きな松の木がある。いろは坂の途中に、いろは坂桜公園がある。「耳をすませば」ではここに図書館があった(実在しない)。いろは坂を登った先にある金比羅宮は「耳をすませば」で重要なシーンのモデルとなった。主人公が同級生から告白される場所のモデルである。当社は住宅街の中の小さな神社であり静粛が求められる。境内には金比羅宮オリジナル「恋おみくじ」が設置されている。恋の行方を占える。桜ヶ丘ロータリーは「耳をすませば」で地球屋のある場所のモデルとなった。地球屋は実在しないが、ロータリーに入ると主人公の気分に浸るファンもいる。ロータリー側のノア洋菓子店は店内に「耳すま思い出ノート」を置いている。耳をすませばファンが思いを書き残している。 聖蹟桜ヶ丘を聖地と呼ぶことについては、2013年度に実施したアンケート調査によると、聖地と呼ぶ人がいても構わないという消極的賛成が64%と多数を占めた。聖蹟桜ヶ丘を聖地と呼ぶのは2割程度で、聖地巡礼に関心がある層に限っても3割程度にとどまった。聖地巡礼への関心が高くても聖蹟桜ヶ丘を聖地と見なしていない意識をうかがわせる。 聖蹟桜ヶ丘はモデル地になったことにより観光資源を獲得した。桜ヶ丘商店会連合合とせいせき観光まちづくり会議が中心になってファンのおもてなしに取り組んできた。「耳をすませば」で地域を活性化したいという思いから、これを町おこしに取り入れ、有名な観光地になった。その過程には苦労があった。 2015年度の多摩市予算に初めて聖蹟桜ヶ丘活性化事業費が計上された。しかしそのとたんに多摩市内で「聖地巡礼が真の作品理解や地域理解、活性化につながるか疑問視する声」がでて、「耳をすませば」のタイトルが表向き抹消された。
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