「文体」の定義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/25 08:28 UTC 版)
日本語「文体」には、次に挙げるような複数の定義がある。 「和文」「漢文」「和漢混淆文」など、言語の基本的な構造・表記法の違いにより分類される文体。 「だ・である調」のような常体、「です・ます調」のような敬体など、文章の様式としての文体。近代以降の日本語では、文芸評論や文章読本の中で触れられ、その後の研究や実作に影響を与えた。坪内逍遥が『小説神髄』で提唱した「雅文体」「俗文体」「雅俗折衷文体」や、谷崎潤一郎が『文章読本』で提唱した「講義体」「兵語体」「口上体」「会話体」の分類などがある。書き言葉の「文体」に対し、話し言葉では「話体」(談話体)という用語を用いることもある。 作家や作品に固有の表現としての文体。比喩などレトリックの特徴や用字・用語の使用頻度などが根拠になることもある。 他に、時代・世代などで区分されたある集団に固有の特徴として、文体という言葉をあてはめることもできる。「現代の若者の文体」「明治時代の書生の文体」など。 文の体裁。梁の蕭統(昭明太子)の文選が、賦・詩・騒・七・詔・冊・令・教・策問・表・上書・啓・弾事・牋・奏記・書・移書・檄・難・対問・設論・辞・序・頌・賛・符命・史論・史述賛・論・連・珠・箴・銘・誄・哀文・碑文・墓誌・行状・弔文・祭文の三十九類に分ける。
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