《どうしたらいいですか》の敬語
「どうしたらいいですか」の敬語表現
「どうしたらいいですか」を敬語で表現する場合は、「どうすればよろしいでしょうか」や「どのようにすればいいでしょうか」、「どのようにいたしましょうか」、「いかがいたしましょうか」などがあります。「どうしたらいいですか」は、「どう」、「した」、「ならば」、「いいですか」の4つの言葉が合わさってできています。「どう」には敬語表現はありませんが、「どのように」という丁寧な表現や、「いかが」という改まり語での表現があります。「した」は「する」という動詞の過去形(動詞のタ形)ですが、この場合は「完了」の表現として使われています。「した」や「する」の敬語としては、「いたす」や「させていただく」があります。「ならば」は、接続詞の順接として使われます。接続詞には敬語がなく、接続詞がなくても前後の文章の意味は通じるので、文脈に合わせて使用されます。「いいですか」の敬語表現には、「いいでしょうか」や「よろしいでしょうか」があります。
「どうしたらいいですか」の敬語の最上級の表現
「どうしたらいいですか」の敬語では、「いかがいたしましょうか」が最上級の表現といえます。「どう」の場合は敬語表現がないですが、丁寧な言い回しの「どのように」よりも敬語に準ずる改まり語の「いかが」がより丁寧な言い方となります。「したらいいですか」の場合は、「いたせばよろしいでしょうか」や「いたしましょうか」という謙譲語と丁寧語を組み合わせた敬語があり、どちらも敬語表現としては同程度となります。この場合「いかがいたせばよろしいでしょうか」よりも「いかがいたしましょうか。」が自然な文章となり、敬語の最上級の表現として適当となります。「どうしたらいいですか」の敬語のビジネスメール・手紙での例文
「今回の納品方法は、どのようにいたしましょうか。」、「見積もりに関していくつかご相談したいことがありまして、電話にてご教示くださいますようお願い申し上げます。」、「今回の件に関して、差し支えない範囲でいくつかご教示いただきたく存じます。」、「契約状況に関してお教え下さいますと、大変助かります。」、「お忙しいところ大変恐れ入りますが、ご教示くださいますよう、何卒よろしくお願い致します。」、「今度お会いした際は、〇〇を専門としている〇〇様からご教授をいただきたく存じます。」「どうしたらいいですか」を上司に伝える際の敬語表現
「先日契約をいただいた〇〇様から仕様の変更依頼があったのですが、どのようにすればいいでしょうか?」、「来月のご出張の件ですが、飛行機や宿泊のご手配はいかがいたしましょうか?」、「来週の打ち合わせに関して、必要な資料の準備はどのようにいたしましょうか?」、「本日の同行は、いかがいたしましょうか?」、「この件に関して改善点があれば、ご教示いただけますか?」、「どうしたらいいですか」の敬語での誤用表現・注意事項
「どうしたらいいですか」は、自分がどう行動すればいいか、またはどうして欲しいのかを相手にたずねる際に使う言葉です。敬語表現を用いることで、「自分」が「どうしたらいいのか」、「相手」が「どうするのか」といった主語が曖昧になってしまう場合があります。「自分」がどうしたらいいのか」をたずねる場合に、間違って相手を敬う尊敬語を用いて「いかがなさいますか」や「どのようにされますか」といった言葉を使ってしまうと、主語を「相手」と捉えられてしまいます。「自分」が「どうすればいいのか」をたずねる場合には、主語が「自分」であるので、自分をへりくだる敬語である謙譲語を使い、「いかがいたしましょうか」や「どのようにいたしましょうか」と使用するのが適当です。また、逆に相手の行動について「どうしたいですか、どうしますか」とたずねる場合に、謙譲語を用いた「いかがいたしましょうか」や「どのようにいたしましょうか」を間違って使ってしまう場合があります。この場合は、「自分」が「どうしたらいいのか」と捉えられてしまうので、尊敬語を用いた「いかがなさいますか」や「どのようにされますか」を使用するのが適当です。
「どうしたらいいですか」の敬語での言い換え表現
お客さまに対して、具体的な希望を聞く時のフレーズとして「ご希望はおありでしょうか」があります。「どう(どのように)」という質問では曖昧な質問になってしまいがちなので、日にちや場所、具体的なことについてたずねる際には、相手の希望を率直にたずねる言い方が適しています。目上の相手や上司に対して、具体的な指示や教えを仰ぎたい時には「ご教示いだけますか」という表現があります。「どうしたらいいか」という言葉は受動的に捉えられやすい表現のため、「教えて欲しい。」という自主的な印象を与える「ご教示いただけますか」や「ご教示ください」という言い方がビジネスの場面ではよく使われます。
また、「ご教示ください。」と似た言葉に「ご教授ください。」というものがあります。「ご教示ください」は「教えて下さい」の丁寧な表現として、明示的に何かを教えて欲しい時に使用されます。「ご教授ください」は楽器やスポーツなどの習いごとでよく使用される言葉で、「専門的な知識や技術をある程度の期間継続的に教えて欲しい」といった時に使用される言葉です。
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