ITER ITERの目標

ITER

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/01 22:55 UTC 版)

ITERの目標

公式のITERの目標は「平和的目的のための核融合エネルギーの科学的・技術的な実現性のデモンストレーション」となっている。ITERではいくつか個別の目標があるが、すべて実際に役立つ核融合動力炉の開発についての事柄である。

  • 短時間、外部入力エネルギーより10倍の融合熱によるエネルギーを発生させる(Q値=エネルギー増倍率:10)
  • Q値を5を超えて安定したプラズマを発生させる
  • 最大8分間の融合パルスを維持する
  • 「燃焼」(自己維持)プラズマを点火する
  • 核融合発電所に必要な科学技術と技法を開発する ― 超伝導磁石とロボットによる遠隔操作技術を含む
  • トリチウムの生産構想を立証する
  • 中性子を遮蔽し熱を生み出す技術を向上させる(D+T核融合反応での多くのエネルギーが高速中性子の形で得られる)

反応炉の原理と概要

重水素三重水素(トリチウム)を融合させると、ヘリウム4原子核(アルファ粒子)と高エネルギー中性子が生じる。

真空容器の1単位
  • 炉壁
    • ブランケット: 炉壁の最前線で冷却・燃料生産・遮蔽の役割を担う400-700個ほどのセグメントと呼ばれるタイル状のコンテナ
    • ダイバータ: 炉壁の最前線下部でプラズマ中の不純物を捕らえる
    • 真空容器: ブランケットやダイバータの背後に控える壁 超高真空を保つ
    • ポート: 炉壁に開けられた開口部 ブランケットやダイバータの交換装置やテスト装置の出入り口となる
  • 超伝導電磁石
    • センターソレノイドコイル: 6個が鉛直に重なって1本のコイルとなる
    • トロイダルフィールドコイル: 300トンx18基。D字形のコイルで、1基ごとの高さ16.5メートル、幅9メートル。製造費は1基あたり約100億円。2020年、三菱重工明石工場で製作されてフランスに輸出された[9]
    • ポロイダルフィールドコイル: 6本の円形コイル 最大直径24.7m
    • 超電導線:Nb3Sn 超伝導素線(高温超伝導ではない。直径0.83mm)576本と同寸法の銅線288本の撚線。古河電工で製作された。[10]
  • プラズマ加熱装置
    • 高周波加熱装置:
    • 中性粒子入射装置(負イオンビーム入射装置):
  • 支持体
  • 電力供給システム(超伝導電磁石、プラズマ加熱装置、冷却システム、その他)
  • 冷却システム(炉壁関連、超伝導電磁石)
  • 燃料供給システム
  • 燃料回収システム
  • 超高真空排気装置
  • 各種センサー類 および 制御機器類
  • 遠隔操作炉壁交換装置又はロボット
  • 建物

  1. ^ ITER職員公募プレエントリー”. なか国立研究開発法人 量子科学技術研究開発機構(QST)日本国内機関窓口. 2023年8月2日閲覧。
  2. ^ http://www.aec.go.jp/jicst/NC/iinkai/teirei/siryo2005/kettei/kettei051101.pdf (PDF)
  3. ^ “写真で振り返る2013年”. 電気新聞. (2013年12月27日). http://www.shimbun.denki.or.jp/news/special/20131227_01.html 2014年1月19日閲覧。 
  4. ^ JT-60SAの統合試験運転の中断と調査状況について - 量子科学技術研究開発機構”. www.qst.go.jp. 2023年7月5日閲覧。
  5. ^ JT-60SA 統合試験運転の再開について ~今年秋の初プラズマ達成に向けて~ - 量子科学技術研究開発機構”. www.qst.go.jp. 2023年7月5日閲覧。
  6. ^ w:en:National Ignition Facility
  7. ^ http://hotwired.goo.ne.jp/news/technology/story/20050530306.html
  8. ^ ブルーバックス 新核融合への挑戦 狐崎晶雄 吉川庄一 ISBN 4-06-257404-7
  9. ^ 核融合実験炉用の300トン巨大コイル初号機完成 三菱重工が初公開”. 毎日新聞 (2020年1月30日). 2020年1月30日閲覧。
  10. ^ ITER(国際熱核融合実験炉)向け超電導ケーブルを受注|2014|ニュースリリース|古河電気工業株式会社”. www.furukawa.co.jp. 2021年1月4日閲覧。
  11. ^ https://www.mext.go.jp/a_menu/shinkou/iter/021/005.htm
  12. ^ a b c Approved! Council gives project green light to proceed”. ITER & Beyond. The Phases of ITER.. ITER (2012年9月). 2012年9月12日閲覧。
  13. ^ ITER建設サイト(サン・ポール・レ・デュランス)について”. 2016年1月16日閲覧。
  14. ^ ITER計画の状況 | 核融合実験炉ITER日本国内機関・QST”. www.fusion.qst.go.jp. 2023年7月5日閲覧。
  15. ^ 대덕 시험용 핵융합로 ‘KSTAR’ 가동 『중앙 데일리 뉴스』2011.04.02
  16. ^ http://www.greenpeace.org/international/press/releases/ITERprojectFrance
  17. ^ http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/articles/A38236-2005Mar15.html
  18. ^ http://www.dw-world.de/dw/article/0,1564,1631650,00.html
  19. ^ http://ieeexplore.ieee.org/iel5/6866/18462/00849850.pdf (PDF)
  20. ^ http://www.euractiv.com/Article?tcmuri=tcm:29-141693-16&type=News
  21. ^ http://www.stpnoc.com/FYI.htm 1/3 の核燃料棒は18ヶ月ごとに交換される
  22. ^ http://www.eia.doe.gov/cneaf/electricity/chg_str_fuel/html/frontintr.html
  23. ^ http://www.findarticles.com/p/articles/mi_qa3650/is_200207/ai_n9093799
  24. ^ http://www.nndc.bnl.gov/proceedings/2004csewgusndp/tuesday/mbphysics/09_DSmith.pdf (PDF)
  25. ^ http://www.eia.doe.gov/cneaf/nuclear/page/at_a_glance/states/statesaz.html





英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ITER」の関連用語

ITERのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ITERのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのITER (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS