ITER 反応炉の諸元

ITER

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/01 22:55 UTC 版)

反応炉の諸元

(1998年度設計値)

  • 直径: 26 m
  • 高さ: 14.5 m
  • 大半径: 8.1 m
  • 断面の幅: 8.9 m
  • 体積: 4,250 m3
  • 表面積: 1,430 m2
  • 重量: 〜9,000 t(遮蔽体を含む)
  • 使用温度: 1×10-7 Pa
  • 真空性能: 10 μΩ以上
  • 寸法精度
    • 工場制作時: ±5 nm
    • 現場組立時: ±20 nm

(出典:「核融合工学概論」関昌弘編 日刊工業新聞社 ISBN 4-526-04799-6

プラズマの計画値

  • プラズマ大半径: 6.2 m
  • プラズマ小半径: 2.0 m
  • プラズマ体積: 840 m3
  • プラズマ電流: 15.0 MA
  • 軸でのトロイダル磁場強度: 5.3 T(テスラ)
  • 核融合出力: 500 MW
  • プラズマ保持時間: >400 s
  • エネルギー増倍率(Q値): >10

(出典:www.iter.org)

フランスの建設予定地

フランスのカダラッシュが赤丸 コート・ダジュールの近く

ITERの建設地選びはとても長引いた。フランスのプロヴァンス=アルプ=コート・ダジュール地域圏カダラッシュと日本の青森県六ヶ所村が有力であった。カナダのクラリントンが2001年5月に名乗りを挙げてきたが、2003年には引き下がった。2002年4月にスペインがヴァンデロスで立候補してきたが、2003年11月にEUはフランス単独で集中して応援することに決めたので、候補地選びは日本とフランスとの戦いとなった。

2005年5月3日にEUと日本は7月にこの件について話し合うことに合意した。2005年の6月28日、モスクワでの最後の会議において、参加各国はフランスのカダラッシュを建設地とする事で合意した。 ITERの建設は2008年より始められる予定となり、トカマク炉の組立は2011年よりと決まった。

建設に関わる国と機関

今のところ7つの国と地域がITER計画に関わっている。EU、インド、日本、中国、ロシア、韓国、そして、アメリカ合衆国である。EUの一つのポルトガルがブラジルをプロジェクトに加えたがっている。

カナダは当初は正式メンバーであったが、連邦政府の予算不足でメンバーから抜けることとなった。2003年の建設地レースからカナダが抜けたのも予算不足が原因であった。ITER参加国ではカザフスタンの参加を認めるか協議中である。


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